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会議番号:3607 開催期間 2020年08月28日- 09月04日
「ポスト安倍」のリーダー選びが始まった、と思ったら、「後任は菅官房長官で決まり」のような雰囲気です。本人は、「出る」とも「出ない」ともまだ言っていないのに、派閥がつぎつぎと支持へとなびき、大勢は決まったようです。立候補表明や演説・投票はこれから。結論が先にあって、あとは手順を踏むだけ。これでいいのでしょうか? 「党首選びは裏で決めるのではなく、見える形で」と本の虫さんは言いました。決まり方は「見える形」でした。それぞれの派閥が総会を開き、「自派から候補者を」という発言も含め、様々な意見表明がなされました。総会で菅支持への賛否が出揃ったところで、「派閥として一致した行動」が確認され、誰を推すかは「会長一任」となりました。 言いたいことを存分に言わせ、その上で派閥の方針にしたがってもらう。自民党内で「ガス抜き」と呼ばれるプロセスです。派閥の親分は「誰を担ぐか」を決めていて、総会は、その意向に従うことを確認する手続きの場です。親分がどのようにして「担ぐ候補者」を決めたのか。これは謎です。 戦(いくさ)が始まる前に密使を送り、多数派工作に成功した者が勝利する戦国時代と似ています。総裁選は「腹の探り合い」「密約」「寝返り」「論功行賞」が行き交う闘争です。一国一城の派閥は議員の利益共同体。勝ち馬に乗れば、閣僚や党の人事でポストが回ってくる。逆らったら「干される」。命運をかけた争いの最中、政策や理念はほとんど語られていません。 「国民が政治に不安を募らせている事を考え、政治家に未来ある一票を願いたい」とle petit princeさんは訴えています。権力の分け前を追い求める政治家は、目線を国民に向けているのでしょうか。 今回の総裁選で、党員投票は行われません。選出方法は自民党総務会で、幹事長に「一任」されました。党員投票をすれば、地方で人気のある石破氏が有利、とも言われていました。「やらない」と決めた二階俊博幹事長は、菅氏を担ぎ出した立役者です。 二階幹事長に下駄を預け「党員投票なし」を決めれば、派閥の談合で総裁は決まる。そんなシナリオは誰と誰の密談で描かれたのか。判然としないまま、「岸田外し」や「石破封じ」がどこかで決まり、菅官房長官を担ぎ出す動きが一気に進みました。 「議院内閣制では、国民が議員をしっかりと見て選ぶことに注力するしかなく、それ以上は、議員を信頼するしかない」とBlurberry53さんは期待を繋ぎます。Kitさんは「政治家に期待するほうが可笑しいのかもしれない」と否定的です。こうした声は有権者に交錯する「期待」と「諦め」を映しているのかもしれません。 その点、「日本の仕組みはその次の選挙で首相や内閣を追認するしくみではないか」というDiamondBarさんは明快です。選出の仕方が問題なら、次の選挙で「ダメ出し」の民意を示す、それが可能であるということです。 blueberry53さんが言うような「国民が議員をしっかり見て選ぶ」という投票行動を私たちが取れるなら、民意とのズレは修正できます。 民意無視への怒りを忘れず次の選挙で投票する。最大の障害は「無関心」「諦め」かもしれません。皆さんは、今度の「安倍後継選び」納得できますか?「ポスト安倍、期待できる政治家はいますか?」への投票と併せ、あなたの意見をお寄せください。★山田議長の過去の円卓会議より・香港の民主化運動、気にかけていますか?・米大統領選。「トランプ再選」、あると思いますか?・安倍政権。長期政権の緩み、ありますか?(2019年11月)
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