働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3613 開催期間 2020年10月09日- 10月16日
菅首相は日本学術会議が推薦した「6人の学者」を任命しませんでした。理由は明らかにされていませんが、外されたメンバーは政府に批判的な人たちでした。 「総合的・俯瞰的な活動を確保する観点から判断した」と首相は言っていますが、あなたは学術会議の人選に首相が介入することに納得できますか? 「納得できる」ならYES、「できない」ならNOに投票してください。 日本学術会議法では、優れた研究や業績のある科学者から学術会議が候補者を選考し「推薦に基づいて内閣総理大臣が任命する」となっています。候補者を選ぶのは学術会議、首相は提出されたリストに従い任命してきました。 ところが今回は8月末、会議事務局が候補者105人を当時の安倍首相に提出し、9月28日になって内閣府から99人だけの選任リストが示されたのです。外されたのは芦名定道京大大学院教授(キリスト教学)、宇野重規東大教授(政治思想史) 岡田正則早大教授(行政学)、小沢隆一東京慈恵医科大教授(憲法学)加藤陽子東大教授(日本近現代史)、松宮孝明立命館大学教授(刑法)の6人。それぞれの分野で評価されている学者たちで、加藤教授は福田政権で公文書管理委員会の委員にも任命されていました。 日本学術会議は、科学者の連携や世論の啓発などを目的に1949年に設立された学者の全国団体です。運営費は国費で賄われていますが、科学者が戦争に協力させられた教訓を踏まえ、戦争を目的とする科学研究に批判的な立場を貫き、政府から独立した政策提言を行ってきました。こうした活動が「選任拒否」につながったかは定かではありません。ただ6人に共通しているのは、安倍政権下で進められた安保法制の改編、共謀罪・特定秘密法などへの異議申し立て、沖縄の辺野古基地建設を巡る法手続きの違法性などを学問的立場から指摘してきた学者ということです。 加藤官房長官は「学術会議は政府予算によって賄われ、会員は公務員。会員の人事を通じて一定の監督権を行使することは法律上可能」と語り「直ちに学問の自由の侵害ということにはつながらない」としています。 ただ、理由を明確にしないまま、特定の学者だけを排除すれば「政府に学者のブラックリストがあるのでは」といった疑心暗鬼さえ生みかねません。発足したばかりの菅政権ですが、いきなり強面ぶり発揮です。 「菅首相の学術会議への介入、納得できますか?」への投票と併せ、「選任拒否」で表面化した政治と学術の摩擦、政権と学者の望ましい距離感、学術の政治的独立など、背後に控える懸案をどう考えたらいいのか。あなたの活発な議論をお待ちしています。 ★山田議長の過去の円卓会議より・ポスト安倍。期待できる政治家いますか?・香港の民主化運動、気にかけていますか?・政治への無関心。蔓延していると思いますか?
イー・ウーマン
表参道カレッジ
eshop
©2014 ewoman, Inc.