働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3630 開催期間 2021年02月26日- 03月05日
身の回りの防災対策は心がけている人が多いのですが、地方自治体や国の対策はどうでしょうか、3.11の教訓を生かしているのでしょうか。 行く先々で大地震を経験したという「Kylin」さんは「ソフト面(被災者の精神的ケアなど)の無対応・遅れが目立ちます」と指摘しています。東日本大震災では、震災当初から、被災者のこころケアはNPO任せでした。コロナ禍でNPOの活動も鈍りがちになっている一方、復興住宅で孤立している高齢者は増えています。 栃木県在住の「真打ち」さんの地元では、震災発生後、防災訓練への参加者が増え、「人任せにしない意識が根付き始めていた」そうですが、コロナ禍で防災訓練などが中止になっているとのこと、日ごろの訓練や点検が大事ですよね。 東京在住の「DiamondBar」さんは「防災機能も考えた街づくりをどうするのか、向こう10年間の新たなビジョンを描くタイミング」と言います。たしかに、道路や公園の整備などは、起きてからでは間に合いません。 いま、地方も政府も、行政はコロナシフトですが、それが防災軽視につながらないか、心配です。 原発についても多くの意見をいただきました。「まうやん」さんは「利用の仕方、震災対策を行えば共存できるのでは」、「Jerryb」さんは「災害の多い日本では人間が制御できないものであるように思えてなりません」と、原発に対する見方はさまざまです。 「レッズ」さんは「現在稼働している原発は、福島第一の事故の教訓がどれほど活かされているのか、私には不透明」だと言います。設備については、福島の教訓からさらに厳しい基準が設けられたようですが、避難計画や避難路については、再稼働が優先されているように思えます。宮城県の女川原発では再稼働にゴーサインが出ましたが、地元が要望している避難路の拡張は予算がかかると先送りになっています。海外在住の「marco302」さんは「現在は止まったままですが原発もある土地柄。年老いた両親がいかに逃げるのか、十分に話しておく必要がある」と述べています。原発に限らずですが、避難路の確保と確認は大事です。 浜岡原発がある静岡県駐在の記者だったときに、記者クラブにやってきた電力会社の広報の人に「廃棄物はどう処理するのか」と尋ねたら、「10年後には新しい技術で解決していますよ」と笑われました。50年近く前のことです。「今の技術では対応できない問題を未来の子どもたちに押しつけてはならない」という「ほひこ」さんの意見は、私の経験からも理解できます。 安全神話があるため、万が一の防災ができなかった、という言い訳があるようですが、「blueberry53」さんは「絶対はあり得ないという認識の上に科学技術とどのように向き合うかの合意が必要」という意見です。原発の廃棄物を含めた安全性については、まだまだ科学技術の革新が必要だと思います。 技術革新が著しいのは、太陽光や風力など再生可能エネルギーの分野と、その電気を利用しようという電気自動車などの分野ですね。「YOHEI」さんは「2050年に向けたグリーン成長戦略」を掲げています。岩手県宮古市は市内で使うエネルギーすべてを2050年にはバイオマスや水力、太陽光などの再生可能エネルギーでまかなうという政策を打ち出しています。 3.11を前に、いくつかの被災自治体の首長会見にリモートで参加しましたが、首長たちが最大の課題としていたのは人口減少でした。日本の地方が抱える問題が凝縮されて現れているようにも見えます。会見をもとにしたレポートを「情報屋台」というネットメディアに寄稿しましたが、被災地の人口減少にどう対応するか、アイデアはありませんか。「震災の教訓を生かしていますか?」という設問とともに、ご意見をお寄せください。拙稿は下記にあります。 >> 大手メディアが伝えない情報の意味を読み解く 情報屋台「3.11から10年」★高成田議長の過去の円卓会議より・アメリカは大丈夫、だと思いますか?・東日本大震災から4年。風化したのでしょうか?(2015年3月)・震災復興、進んでいると思いますか?(2011年8月)
イー・ウーマン
表参道カレッジ
eshop
©2014 ewoman, Inc.