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会議番号:3647 開催期間 2021年07月02日- 07月09日
ピルやHRTの経験、女性特有の不調に対する対処法等について多くの投稿をいただき、ありがとうございます。 やっちゃん24さんは、子宮内膜症等の治療でホルモン剤を使用し、「QOLが格段に上がり、仕事やプライベートも随分楽になった」とのコメントをいただきました。 月経困難症に対し市販の鎮痛剤で対応している方も多いと思われますが、子宮内膜症や子宮筋腫などの疾患が原因となっている場合(器質性月経困難症)もあるので、一度はきちんと診察をお受けになることをお勧めいたします。若い方においては、何の病気もない月経困難症(機能性月経困難症)の場合が多いですが、受診することで状況にあった対処法・治療法を提案していただけると思います。 月経困難症がもたらす問題については、様々な報告が出ています。月経困難症がある方はない方に比べて、学校の欠席回数の増加、学業成績の低下などが有意差をもって認められるとの報告や、将来的に子宮内膜症の発症や不妊症の発症が2倍以上になるという報告もあります。今、仕方がないと思って我慢していることが、さらに将来に影響を及ぼすことがありますので、月経痛を放置しないようにしていただきたいです。 りらぷらいすさんは、HRTを継続しながら、がん検診・高脂血症の検査・体重管理等を行っていただいているとのこと。更年期になると、コレステロール値の上昇や体重増加、気分の落ち込みなど様々な心身の変化が出現しやすくなりますので、総合的に診ていただけるかかりつけ医の先生をお持ちになることは非常に心強いと思います。 更年期障害が軽度の方や、既往症などによりHRTが実施できない方では、IZUMIさんが内服されているエクオールで症状が軽減する場合もあります。エクオールは、大豆イソフラボンの一種が腸内細菌により代謝されてできる物質でエストロゲンに似た作用があります。そのため、エクオール内服により、エストロゲンの減少による様々な症状の予防や軽減が報告されています。HRTは受診して薬を処方してもらう必要がありますが、Tohkoさんのように受診する手間をかけられないというような場合には、まずは自分でエクオールを購入して3か月間くらい試してみて、症状に改善がなければ受診するという方法もよいかもしれません。 更年期に対する備えとして、 ①更年期における心身機能の変化を理解しておくこと ②Akieさんのように「食事・睡眠・運動などで生活を整えること、運動や趣味などでストレスをこまめに解消すること」 が大切になります。そして、症状の強さに応じて ③エクオールなどサプリメントや補完代替医療(漢方薬など) ④薬物治療 などを選択していくとよいでしょう。 急に様々な症状が出現し、ドクターショッピングするも「異常なし」と言われ、更に不安になり症状を悪化させてしまう方もおり、最終的に更年期障害の診断に至るまでかなり時間を要したというケースもよく経験します。そのためにも、①は重要です。真打ちさんからは、啓発のためには、SNSを活用したり、生理用品売り場に冊子を置いたりしてはどうかとのご提案をいただきました。 ニラカナイさんは骨粗鬆症と診断されて、「女性ホルモンと同じような働きをして骨が壊れるのを抑える薬」を内服しているとのことで、おそらく選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM; Selective Estorgen Receptor Modulator)と呼ばれる薬であることが推察されます。この薬は、骨に対してはエストロゲン様の作用により骨折防止効果を示し、子宮や乳房に対しては抗エストロゲン作用を示します。閉経後骨粗鬆症の治療に用いられます。 今回の円卓会議では、YESの方が20%となっております。 特に症状がある方、閉経後の方に限っての問いかけではない中で、女性ホルモン薬を使用している方が約20%という数字は高いという印象を受けています。 一般的に、ピルやHRTの日本での普及率は、他の先進国に比べて低い傾向にあります。ピルの普及率は、避妊薬(自費ピル)としての統計しかありませんが、日本は4%(2016年日本家族計画協会)と、40%前後とされるヨーロッパ諸国と比べてかなり低いです。また、50~54歳の閉経後女性のHRTの普及率は、少し古いデータですが、オーストラリアでは66%、カナダ・フランス・アメリカ・イギリスでは40%であるのに対し、日本は2%(2004Maturitas)というデータがあります。 そこで、皆様にお伺いします。ピルやHRTの普及率が他の先進国に比べて低い、こうした日本の現状を皆様はどのように捉えられるでしょうか。 たくさんの投票・投稿をお待ちしております。★鈴木議長の過去の円卓会議より
・女性ホルモンについて、学んでいますか?
・気象の変化。体調に影響ありますか?
・相談できる婦人科医、いますか?
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