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会議番号:3664 開催期間 2021年11月12日- 11月19日
たくさんの具体的経験をお寄せいただきありがとうございます。 無意識の偏見(アンコンシャスバイアス)は「無意識」ですから、自分でも気づきません。シンゴパパさんは「無意識の偏見をした記憶はないですが、役員や管理職の比率をみると、偏見があるのは明らか」とのことです(と言うことは、投票はNOをされているようですが、YESかな?)。本当にその通りで、「私は偏見を持って評価をしている」と考えている人はほとんどいないのでは、と思います。男性経営者と話しても「僕は差別はしないよ。男性も女性も優秀なら上にあげる」などとおっしゃいます。しかし、男性の管理職が多いという事実。一体なぜでしょう。 Akieさんは「女性、子有り(小学校高学年、中学生)というだけで機会損失」を体験されたとのことですし、Achikoさんは「上司(男性)が説明してやっと納得」という体験があるとのこと。東京医大が入試の際、女性を減点対象にしていたという報道の際も、女性は長期的に働かないから安定して長く働き続ける男子学生を合格させる慣習があったことが発表されました。女性全体を一つの偏見で差別した例と言えるでしょう。また、私も今でも、自分が言った意見と同じことを、次の男性が話すと「いいですね」となるという体験をします。個人としては、「これは女性だからではなく、自分の伝え方が未熟だからだ」と思って学びを高めるようにしていますが、無意識の偏見という視点で見ると、そこに、偏見があることが明らかな場合も多い気もします。 blueberry53さんは「お客様からの視点」をあげられました。先日、ある地方銀行の話を聞きました。女性の支店長が少ない理由は「女を寄越しやがった。馬鹿にしてるのか。男の支店長はいないのか」というお客様がいるから。「お客様の気持ちを考えると支店長は女性にできない」という言い訳です。 無意識の偏見は、ジェンダーだけではありません、やっちゃん24さんは、「目が不自由だから」と評価しない上司との事例をご紹介くださいましたし、照葉水芸さんは「病気のため、不当に評価されていると思わざるをえない」というご自身の体験をシェアしてくださいました。先日お会いした企業は、社員の2割が目が不自由とのことでしたが、売り上げトップの営業パーソンは全盲の方だそうです。障がいを持っているだけで、能力が低いだろうと思ってしまうことが無意識の偏見ですね。 女性だから、子どもがいるから、障がいがあるから、そして、Kitさんのご指摘の「長時間働いている人と、さっさと仕事を切り上げる人」という偏見も無意識に感じることが多かった、ですね。在宅ワークが多くなって、そのような偏見が少なくなってきたかもしれませんが、自分の前で仕事をし続けないと、評価しない、ということが頻繁にあったのです。 無意識の偏見は、必ずあり、また生涯なくならないでしょう。自分の努力によって進化できることは大いに活用しています。話し方を上達させ、清潔な服装にして、笑顔で接するなどは、ある意味、相手の無意識に働きかけて好印象を得ようと私たちが日々磨きをかけていることになります。しかし、年齢、性別、身長、病気、国籍、肌の色、など自分でコントロールできないこともあります。そのような事から差別が生まれることはなくしていかなくてはなりません。 DiamondBarさんは「バイアスの加わる余地はほとんどありません」とのことですが、アメリカの大学での研究結果で興味深いものがあるのですよ。全く同じ事業計画書を投資家に提出する際、男性名で提出した場合と、女性の名前で提出した場合で、何と事業計画書の内容への評価が違った、投資額も違った、という実験です。全く同じに数字や計画を評価するはずの投資家でさえ、男性が経営するのか、女性が経営するのかで、ビジネス評価が変わってきてしまうのです。私自身も昔の自分を思い出して見ると、30年ほど前は、クライアント大企業に訪問した時、男性が対応してくれると受け入れられた感覚になり、女性が担当になると、真剣に取り合ってもらえなかったのかもしれないと、思ってしまったことを思い出します。私の「無意識の偏見」の記憶です。 大切なことは「無意識にしてしまっていることがある」「無意識に、健康な男性に優位性や将来性を感じてしまう傾向がある」などという「無意識の偏見がある」ことを意識して、自分の判断や決断をするときに、それを再度点検し、減らす努力をすることです。また、人事評価の時は、「自分は無意識の偏見で、評価をしていないか」と毎回、一人ひとりに対して問いかけ続けることが必要です。 では、もう少し深く話を進めていきましょう。無意識の偏見があることを意識して改善しながら仕事ができるようにするためには、どんな方法があるでしょうか。ご自身が無意識の偏見を持たないように努力している方法がありますか。あるいは、あなたの属する企業などで、アンコンシャスバイアス研修を受けたことがある方がいたら、それも内容などを教えてください。無意識の偏見はある。だから、どうするかを考えていきましょう。I statementをお待ちしています。★企業が取り組んでいるダイバーシティ経営を可視化する「ダイバーシティインデックス」詳しくはこちら★佐々木議長の過去の円卓会議より・あなたの職場、「ダイバーシティ」が進んでいますか?・オンラインでの集い、重要ですか?・時間管理、できていますか?
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