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会議番号:3680 開催期間 2022年04月15日- 04月22日
投票・投稿ありがとうございます。 「感情のコントロールができず休職したり、体調不良や集中力低下を理由に管理職を降りた優秀な女性をみてきた(Piowさん)」や「母親の更年期障害の重さをみた(mikichiさん)」など、身近な方の更年期障害の経験から、「どこまで薬で緩和されるのか不安(Piowさん)」、「重い症状になった場合、不安(mikichiさん)」と不安に思っている方も多いようです。 私の患者さんからも、更年期が心配、ピルを中止したら更年期が心配(通常ピルの内服は50歳までです)との声を多く聞きますが、更年期障害は色々な対処法があるから大丈夫ですよ、気になる症状がでてきたら受診してください、とお伝えするだけで、かなり安心されます。 更年期については、真打ちさんがいうように「事前知識の有無で更年期への対応が大きく違ってくる」ので、これから更年期を迎える世代の皆様は、むやみに更年期を恐れる必要はないと思います。すべての女性が更年期障害に苦しむわけではなく、「身体症状がなかった(walk714さん)」、「更年期があったのかどうか全く意識していなかった(blueberry53さん)」という方もいます。そのため、女性上司であれば理解してもらえると思って更年期の相談をしてみたが、全く理解されなかった、というようなことを職場で経験する方も少なくありません。 毎年きちんとがん検診を受診しているやっちゃん24さんは、検診の際に更年期障害について医師に相談しても「そのくらいなら大丈夫」と言われてしまったとのこと。「ちゃんと理解し寄り添ってくれる医師や医療機関(Piowさん)」に出会えるかどうかでも更年期障害と上手く付き合えるかどうか変わってくるように思います。 更年期障害だけでなく、生理痛などもそうですが、「大丈夫かどうか」はご自身が判断することです。ご自身が困っていれば大丈夫ではないので、何らかの対処法を一緒に考えてくれる医師に相談することをお勧めします。女性のヘルスケアを専門とする医師は、日本女性医学学会のホームページ、更年期障害【日本女性医学学会(旧:日本更年期医学会)】で検索できますので参考にされると良いと思います。 更年期の対処法については、会議2日目にも示しましたが、薬物治療としては、代表的なものにホルモン補充療法(HRT)があります。更年期障害の主因は卵巣機能低下によるエストロゲン分泌の低下ですので、その減少したエストロゲンを補う治療です。特に、Jerryさんが経験したような「顔だけ汗だく」になるような急な汗、ホットフラッシュ、のぼせなどには、比較的すぐに効果を発揮し、私の外来でも非常に満足度の高い治療法です。HRTだけで様々な不調が取れる方もいますし、HRTだけではまだ取り切れない症状がある場合などは、漢方薬も併用したりします。 更年期障害の原因として、エストロゲンの低下だけが原因であれば、比較的治療をしやすいですが、精神・心理的な要因や、社会文化的な環境要因が複合的に絡んでいると薬物治療だけではなかなか対応が難しい場合もあります。 更年期世代になると、親の介護や死別、パートナーの病気・死別・定年・不和、子どもの反抗期・受験・自立、職場での人間関係や昇進などによる仕事での責任の増大、また加齢に伴う健康に対する自信の喪失など、様々な要因が重なり、更年期症状をより重くする場合があります。最近では、晩産化の傾向もあり、子育てと更年期が重なり、子どもは公園で遊び回りたいのに自分の身体がついていかない、と悩んで受診される方もいます。精神症状が強い場合は、向精神薬を使用することもありますし、複雑な要因が重なっている場合には、カウンセリング・心理療法が有効なことも多いです。 社会全体で更年期の問題を考えるとき、何が問題であり、それを解決するためにはどうしたらよいか、皆さんはどのようにお考えでしょうか。各個人、家庭、教育、職域などそれぞれにおいて、どのように対応していったらよいか、皆さんのご意見・経験などをお待ちしております。
◆鈴木議長の過去の円卓会議より
・「女性ホルモン薬」ピル・ジェル等、使っていますか?
・更年期について、学んでいますか?
・コロナ疲れ。体調変化ありますか?
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