働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3680 開催期間 2022年04月15日- 04月22日
投票・投稿ありがとうございます。約3人に2人は、更年期障害が仕事に影響するとの結果になりました。 ゆりえってぃさんは親戚に「産後早く復職すると更年期症状が酷くなるらしい」と言われたとのことですが、そのような科学的根拠はありませんのでご安心ください。産後に十分な休暇を取ってほしいという思いから、このような迷信が伝えられているのかもしれませんが、こうした迷信からも更年期がネガティブなものとして捉えられている印象を受けます。 更年期の問題を考えるときに大切なこととして、更年期の認知度を上げること(パフィンドーナツさん)、個人の取り組みとして専門医の存在を知り調べ診てもらうこと(JIMAさん)、教育や仕事の場において正しい情報を周知していくこと(JIMAさん)などのご意見をいただきました。 教育面では、保健体育の授業に取り入れる(真打ちさん)、職場のメンタルヘルス研修など既存の社内研修に組み入れる(DiamondBarさん)、自治会等で専門家による講習会を企画(真打ちさん)などの提案がありました。また、更年期症状に対してのアドバイスがもらえるアプリがあるとよい(ゆりえってぃさん)と投稿をいただきました。フェムテックサービスとして、更年期に関するオンライン相談を行っているところもありますので、婦人科受診をする時間がなかったり、受診のハードルが少し高く感じている場合などは活用を検討してみると良いかもしれません。 nekosaurusさんが行っているように、「必要な時は身体を休める」ということも、更年期の時期には非常に大切だと思います。様々な不調を訴えられる患者さんの生活を伺うと、仕事に、子育てに、介護に、と多くの責任を担い、睡眠や休養も十分取らずに頑張っている方が非常に多いです。「簡単に弱音を吐くと思われるのも評判を落としそうで辛い(のんびり水まんじゅうさん)」、更年期だと思われたくないから更に仕事を頑張る、などの思いから、一人で頑張り過ぎている方も多いのかもしれません。 うさぎとねこさんは、「SNSで自己開示をしたら同じ症状や悩みを持つ人が多く、情報や心的サポートが得られたことでとても楽になった」とご自身の経験を紹介してくれました。更年期障害の診療は、まずは患者さんと向き合い、よくお話を伺うことから始めますが、カウンセリングだけでも改善することもあります。外来では、「もっと早く受診すればよかった」とおっしゃる方も多いです。ぜひ遠慮せずに声をあげて(nekosaurusさん)みてください。 また、更年期においては、自覚する更年期症状の有無にかかわらず、エストロゲン分泌が低下することで、コレステロール値が上昇傾向となり、動脈硬化や高血圧、脳卒中、心筋梗塞などのリスクが高まり、骨密度が急激に減少してくるなどの身体の変化が起き始めます。女性の身体を守ってくれていたエストロゲンの助けがなくなりますので、ご自身でより健康管理に気をつけなければならない時期になります。更年期に入ったら、定期的な健康診断を受けてご自身の身体の状態を確認してください。これまでの体重やコレステロール値など現状を維持するためだけでも努力が必要となりますので、より食事に気を付ける、運動習慣を身につけるなどの健康管理に努めていただきたいと思います。 人生100年時代、更年期は人生の折り返し地点に過ぎません。更年期をネガティブに捉えるのではなく、後半の人生を、更により良く年を重ねるための準備期間として、これまでのライフスタイルを見直したり、仕事の仕方を考えたりする機会としてポジティブに捉えていただきたいと思います。 まず更年期について理解すること、そして日常生活に支障をきたすような症状があれば我慢せずに周囲や医療機関に相談することが大切です。そして、女性の2人に1人が50歳以上となった状況においては、それぞれの方にあった適切な更年期治療ができる医師や医療機関がより増えることが望まれると思います。 女性の寿命は急激に延伸し、いまや平均寿命は87.45歳です。しかし、健康寿命は75.38歳。約12年(人生の1/7)は、寝たきりや要介護など健康で自立していない状態で過ごしていることになります。健康寿命を延ばすためにも、更年期からの心身の健康管理はとても重要です。 一週間ありがとうございました。
◆鈴木議長の過去の円卓会議より
・「女性ホルモン薬」ピル・ジェル等、使っていますか?
・更年期について、学んでいますか?
・コロナ疲れ。体調変化ありますか?
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