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会議番号:3680 開催期間 2022年04月15日- 04月22日
こんにちは。婦人科医の鈴木美香です。 新年度が始まりましたが、皆様、いかがお過ごしでいらっしゃいますでしょうか。 今回は、誰もが迎える更年期について考えていきたいと思います。 女性は、思春期になるとエストロゲンの分泌が高まり初経を迎え、性成熟期には安定し、更年期になると分泌が急激に減り、50歳前後で閉経を迎えます。閉経前後の5年を合わせた10年間を更年期といい、日本人の閉経の平均年齢は約50.5歳(最後の月経があった年齢)といわれています。閉経は、月経が永久に停止することを指し、1年間月経がなければ閉経したと言えます。 この更年期の期間に現れる多種多様な症状の中で、器質的疾患に起因しない症状を更年期症状と呼び、これらの症状の中で日常生活に支障をきたす病態が更年期障害と定義されています。 更年期障害の主な原因は、卵巣機能の低下ですが、それに加齢に伴う身体的変化、精神・心理的な要因、社会文化的な環境因子などが複合的に影響することにより症状が発現すると考えられています。 症状の種類や程度もかなり個人差があり、エストロゲンの低下のみが原因ではないため、診断や治療に苦慮することもあります。 「更年期障害」という言葉は知っていても、実際に様々な症状に襲われると更年期障害とは思わず、内科(のぼせ・ほてり・発汗・動悸・息切れ・疲労感)、脳神経外科(頭痛・めまい・物忘れ)、耳鼻科(めまい、のどのつかえ)、整形外科(関節痛・しびれ)、心療内科・精神科(不眠・不安感・集中力の低下)などドクターショッピングを繰り返し、どこを受診しても異常なしと言われ、更に不安になり症状が悪化してしまうケースも少なくありません。 2018年に日本医療政策機構が実施した「働く女性の健康増進に関する調査」において、更年期症状や更年期障害による仕事のパフォーマンスへの影響を尋ねた質問では、元気な状態のときの仕事の出来を10点とすると、5点以下と回答した方が46%を占めました。 更年期障害については、今年2月の衆院予算委員会でも取り上げられ、岸田首相は、女性の更年期障害が日常生活に与える影響についての調査研究を2022年度から実施すると明らかにし、その上で「研究の成果を支援施策につなげていきたい」と述べています。 そこで、皆様にお伺いします。更年期障害、仕事に影響しますか? 更年期世代の方、すでに更年期障害を経験した方の体験、家族や友人など周囲の方の更年期障害に関する経験等の投稿をお待ちしております。これから更年期を迎える方は、更年期に対して不安に思っていること・知りたいことがあれば教えてください。 また、女性の更年期よりもまだまだ理解が進んでいない男性更年期ですが、男性の更年期に関する投稿もお待ち致しております。 更年期症状には様々な対処法があります。 更年期や更年期障害に対する理解を深めることができる円卓会議になればと思います。 一週間、宜しくお願い申し上げます。
◆鈴木議長の過去の円卓会議より
・「女性ホルモン薬」ピル・ジェル等、使っていますか?
・更年期について、学んでいますか?
・コロナ疲れ。体調変化ありますか?
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