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会議番号:3745 開催期間 2024年04月12日- 04月19日
中国は大丈夫だろうかと考える時、香港に見られる政治の締め付けや経済成長の鈍化とともに気になるのが外交・安保面での振舞いです。貿易と経済援助で中国の経済圏を広げようという「一帯一路」と併行して、海洋進出の勢いもとまらず、フィリンピンなどとの摩擦も起きています。 習近平国家主席が掲げる「中国の夢」は、「中華民族の偉大な復興」だそうで、台湾の統一も視野に入っているでしょう。「国民の人心掌握のためにも外に出て、強い中国をアピールするのではないか」(Jerrybさん)という危惧は、日本を含む周辺国の誰もが抱いている不安だと思います。 ロシアのウクライナ侵攻に対しても、両国と親しい関係の中国が和平に向けて動くことを期待していたのですが、ロシアの石油やガスを購入することで、ロシアを助けているだけなのが残念です。ロシアを「後方支援している中国も許していいのか」(DiamondBarさん)という思いが西側諸国に強いと思います。 中国のこうした姿勢を習近平政権が修正するとは思えません。「中国は指導者が交代するまでは今の緊張は続く」(DiamondBarさん)と考えるのが自然だと思います。となると、中国の軍備増強に対して、日本も防衛力の拡大を求める声はますます強くなるでしょう。守りを固めるのは当然かもしれませんが、経済規模で4倍を超える中国を相手に軍拡競争をすれば、国力全体が疲弊することになりかねません。 「強権国家のイメージが強くなった」(n.danさん)と、日本はこれからどんな付き合いをしたらいいのか、するのか、「中国の先行きの厳しさを常に念頭に置き、中国とどんな関係が築けるかを考える時期にきている」(ひるねさん)のは明らかだと思います。 中国との投資や貿易などの経済関係を切り離す「デカップリング」は、これからも西側諸国で強まっていくでしょうし、トランプ政権が誕生すれば、その動きがさらに加速するかもしれません。日本が最大の貿易相手国である中国に、あなたとは付き合いたくない、とわざわざ言うこともないでしょうが、さまざまな中国リスクを減らすための「デリスキング」は、サプライチェーンの見直しなど実行段階に入っていると思います。 中国リスクの最大のものは戦争ですから、これをどうやって回避するかを両国の指導者たちには真剣に考えてほしいです。一方、戦争は国民の支持がなければ遂行できません。国民感情も大事なのです。いま中国では宮崎駿監督の『君たちはどう生きるか』がヒットしていると報じられています。訪日する中国人観光客も回復しています。双方の国民同士が好印象を持つことは、強くはないかもしれませんが、戦争の抑止力になると思います。もっとも、「道徳心に長けた文化的思考が、交流の盤石な下地に備わっている必要がある」(真打ちさん)というレベルになるには時間がかかるかもしれませんね。 したたかな国と付き合うしたたかさを身に付ける。私たちの課題だと思います。「中国は揺さぶりをかけてきますが、むしろそれに対応できる日本の政治が必要」(wrennさん)ということですね。一週間にわたる議論に参加いただき、ありがとうございました。★高成田議長の過去の円卓会議より
・政治に“裏金”(不透明な資金)は必要だと思いますか?
・ガザ情勢、注視していますか?
・ウクライナ侵攻から1年、あなたにできることありますか?(2023年2月実施)
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