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会議番号:3745 開催期間 2024年04月12日- 04月19日
中国は大丈夫だと思いますか、という漠然とした問いかけだったので、少し絞って、経済をどう見ているか、という点で考えてみようと思います。 2023年の名目GDPで、日本がドイツに抜かれ、世界4位になったことが話題になりました。規模で比較すると米国は日本の6.4倍、中国は4.2倍、ドイツは1.04倍です。日本の4倍の経済規模を持つ中国は隣国でもあり、「日本にとっての巨大市場」(unagiさん)です。成長が鈍化しているとはいえ、人口1人当たりのGDP(2022年)で比較すると、中国は世界68位で、31位の日本の4割弱の水準です。「まだ成長していく余力はある」(シンゴパパさん)ことも考えると、貿易相手国としては大事にせざるをえないのだと思います。 しかし、このところの大手不動産企業の破綻は、地方政府が主導して住宅や工場の土地開発を進め、そこに企業を誘致するという投資先導型の経済成長が岐路に差し掛かっていることを示しています。社会主義に市場経済を取り入れ、豊かになれるものから先に豊かになる「先富論」で急速な発展をとげた中国ですが、「先富」へのエネルギーを抑えて「共同富裕」を実現できるのか、習近平政権の政策運営を不安視する見方も強まっています。香港の国家安全条例にみる強権国家の経済への影響も心配です。「急に日本の会社や邦人が理不尽な目に会うことは十分あり得る」(奈良づくしさん)からです。 とはいえ、「ロシアをはじめ権威主義国などとの貿易拡大や他国からの技術、資源の収集を強引に進めている」のが中国ですから「国家資本主義の膨張は止められない」(blueberry53さん)という見方もできると思います。西側諸国の中国経済への悲観論は、そうなることへの願望が込められているのかもしれません。 そうなると、「政権が如何に権威主義を強めても、うまく付き合って行くしかない」(unagiさん)、「輸入先の(中国からの)「変更など少しでもリスクの分散を図っていく必要がある」(奈良づくしさん)などの対応策が浮かんできます。その通りだと思いますが、なんとも歯がゆい気持ちになりますね。 西側諸国の経営者や投資家たちは対中国ビジネスに腰が引けてきていますから、いまこそチャンスだと「逆張り」を考えている経営者や投資家がいるかもしれません。イーロン・マスク氏などは、そんなことを考えているような気もします。 「“文明”よりも“文化”が勝る国」にならないと、「国はまとまらないし、他国からの尊敬も得られない」(Kylinさん)というのは名言ですね。いまの中国を念頭にしているのでしょうが、トランプの影がちらつく米国にも、文明の象徴である万博を開こうという日本にもあてはまるかもしれません。使い古しの言葉ですが、いまこそ日中両国が力をいれるとすれば、「文化交流」だと思います。 さて、外交や安保の視点から見た中国はどうでしょうか。みなさんのご意見をお聞かせください。★高成田議長の過去の円卓会議より
・政治に“裏金”(不透明な資金)は必要だと思いますか?
・ガザ情勢、注視していますか?
・ウクライナ侵攻から1年、あなたにできることありますか?(2023年2月実施)
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