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会議番号:3091 開催期間 2011年04月18日- 04月25日
『音で発電できるって、ご存知ですか?』について、音で発電出来ると知っている人は2割弱とまだまだ少ないようですね。一方、複数の方から「音で発電は知らなかったが振動で発電は聞いた事がある」とのご意見も頂きました。 音のエネルギーを使用した発電を『音力発電』、振動のエネルギーを使用した発電を『振動力発電』と言っております。日常生活においては、音にもエネルギーがあるということをあまり意識しない方も多いと思いますが、音から発電出来ると知ると、音もエネルギーを持っていることに気付きます。そして、中には、その発見に面白さを見出す方もいるのではないでしょうか。 私は、「音のエネルギーから発電を行いたい」と小学生の理科の授業中に思いました。発想のきっかけは、発電機とモータの仕組みが「電気でモータは、回る。逆にモータを回すと発電する。」となっていることを教わり、同様のことがスピーカーを利用しても可能なのではないかと思ったからです。「電気でスピーカーは音を出す。それなら、音からも発電出来るのでないか」と。 小中高と、そのことをずーと温め続け、大学に入学してから本格的に音力発電の研究を始めました。 音のエネルギーを利用した発電の研究開発を行っている内に、この発電技術を更に応用したいと思いました。そして、そもそも音は空気中を伝わる振動であることから、この技術を音以外の振動にも応用可能なのでないかと思い、振動力発電の研究へ発展していきました。 振動力発電を聞いたことのある方もいらっしゃるようですが、「人が歩くと発電出来る」ということをご存じの方も多いのでないでしょうか。この発電装置の名前は『発電床』と言います。装置と言っても、見た目は一般的な床材と同様です。フローリングや階段、オフィスフロアやタイルカーペット、畳や玄関マット……と、通常の床材ならほとんど全て発電床の機能を付けられます。 『発電床』の発電量は、一歩当たり約0.1w程度。この発電量は、例えば、消費電力の少ないLEDを使用すると、発電を行っている間約300球程度光らせることができます。つまり、『発電床』を廊下に敷き詰めたとすると、歩いている間フットライトを光らせることも可能となります。また、研究開発により、将来的に約10倍から30倍程度の発電量も期待できます。 私は、音力発電や振動力発電の商品開発において、現在特に次の2つのポイントにこだわっております。 ●日常生活の中において発生している音や振動のエネルギーを使用した発電。 →特に何にも使用されずに捨てられているエネルギーを活用する。 ●発電していることを利用者に意識させない発電方法。 →日常生活の中で利用者に余分な負担を掛けず無意識に発電していること。 そのため、発電床も、歩くだけでいつの間にか発電していることを重視して開発されました。歩き心地も普通の床とあまり変わりません。最近、環境発電やエネルギーハーベストと言う言葉を聞いたことのある方もおられるかもしれませんけれども、これは電力を自然界から収穫することを意味します。 音力発電や振動力発電も環境発電(エネルギーハーベスト)の一つなのです。私は、既述の2つのポイントは、音や振動を利用した発電以外の環境発電(エネルギーハーベスト)にも必要な要素になると思っております。 これらのことから、身近なエネルギー、特に音や振動のエネルギーをどんな風に実用化出来ると思いますか? みなさんのアイデアをお聞かせください。
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