イー・ウーマン（ewoman）

投票率がすべて（flower20100410・愛知県・40）

戦後最低。自民党への支持というより、日本国民がその権利を放棄した結果だと思います。安倍政権に現状を打開できるとは思えません。本質的には再び官僚主導の5分間閣議にて国政が流れていくのでしょう。震災をはじめとした民主党政権時に生じた大問題はなにかしら進展するかもしれませんが、財政再建や少子化など以前からの諸問題が進展するとは思えません。私が願うのは民主党の失敗を民主党を含めた野党各党が糧として、再び自民党を倒して自身が政権をとることを想定した準備を進めてくれることです。

国土のメンテナンスを望む（pema・愛知県・33）

直近の経済効果が小さくても、メンテナンス型の公共投資は必要だと考えます。例えば首都直下型地震が起こったとき、老朽化したトンネルが寸断されるようなことがあれば、被災者は避難ができず、支援物資の補給も迅速に行えない可能性があります。首都の復興の遅れは国家の危機を招きます。一方、安全で利便性の高い国土を整備すれば、観光地としての日本の価値は高まり外国人旅行客の誘致に有利に働くと思います。私は今後の政権に多角的、長期的な視点での公共投資、予算配分を望みます。

安倍さんが一番やりたい事（tarshu・東京都・43）

それは景気回復でもエネルギー政策でもなく、改憲し軍隊を持つ事だけと思います。しかも改憲と軍隊保有そのものが目的でその先に何かがあるとは思えません。彼の前政権時、巧みに世論を誘導し改憲は国民の支持を得ているかにみせました。そうではない意見も多くあったのに、私が同意できるメディアはイー・ウーマンのサーベイ（円卓会議の前身）だけだったと記憶しています。今度の選挙も改憲は争点ではないはず。心して政権運営を注視し、声を上げていく必要があると10歳男子の母は決意しています。

自民に望むこと（オスカル・愛知県・58）

圧倒的多数を占め、与党となったからには、本当の国益を考えて欲しいです。国民の望みは、民主政権で余計にひどくなった官僚政治を是正することだと思います。復興予算を関係ないところで使ったり、原発やトンネルの事故で象徴される、役人と馴れ合いで何が大切かを忘れて保身のみを追求する東電や中日本のような天下り企業の仕組みを根本から変えること。こういう面では第三極や民主党と協力して進めていただきたいです。

選択的夫婦別姓に加えて。（ゆみ子・愛知県・30）

夫婦別姓を選べないことで、私は仕方なく戸籍上の名前を変えて結婚をしました。選択的夫婦別姓を推進するとい理由で民主党を応援していましたが、今回の選挙、外交問題やTPPと、政策上大きな分岐点があったと思います。そんな中、政権政党が変わることは日本にとって得策ではないと感じました。

友好的な外交政策（fugu・兵庫県・60）

民主党政権は、日本の立場を主張しすぎて、周囲の国々との外交が不調になったと感じています。大人の対応が望まれます。相手の立ち位置で状況を考察して行動すると、お互いに自国が正しいという水掛け論から脱却できると思います。自民党には好戦的な考え方の議員が多いように見受けます。何よりも、不戦を第一に友好的な外交を期待します。

日本再建に向けて（ゆらりん・東京都・46）

日本の現状を認識した上での決断を望みます。表向きのことではなく、本質をきちんと調査した上で、結論を出し、行動に移して欲しいです。政党同士のエゴによる足の引っ張り合い、政党内における派閥間の足の引っ張り合い。もう、そんなことをしている時間は、日本には残っていません。出生率が下がり、どんどん人口が減少している国を、どうやったら繁栄させられるのかを、第一として考えて欲しいです。

選挙結果にがっかり（nch・神奈川県・50）

自分を含めて職場でも友人関係でも私のまわりは「自民党が政権をとってはいけない！」という考えの人がほとんどでした。そのためにも投票に行くことは大切なことだったはずです。それなのに投票率の低さゆえ自民党が大勝を遂げてしまう構図に、歯がゆい思いをしています。この結果から原発推進が受け入れられたとは、負の連鎖としか思えない。だから自分が投票したって変わらないとなるんですね。妙に納得（涙）

日本のこれから（nyanmichan・京都府・38）

選挙の結果は私の意に沿わないものでした。しかし、この結果が民意なら従う他ないでしょう。今後の自公に期待することは既得権益からの打破と地方主権の確立です。国土強靭化という公共工事に依存する内需拡大では一時しのぎにしかなりません。自立した都市を確立しすべく尽力してもらいたいです。また、日本は原爆を投下された唯一の国であると共に原発被害国ですが、原発容認政党が勝利したことは諸外国から見ればやはり原発継続を選択したことになると思います。

目先の問題で左右（Zonnetje・海外・その他・37）

トンネル事故によるインフラの問題、原発問題等、緊急性の高い問題がいくつかありますが、このような課題が一時的な票集めとしての題材として掲げられていないことを願います。優先順位をつけることは大事ですが、長期的な展望も見据えたうえで、決断を下してくれる政権になってほしいです。目先の問題だけ解決しようとしている間に、他の問題が浮き上がってくるの繰り返しは避けてほしいです。

災害対策の徹底と雇用機会の平等（にしひがし・茨城県・41）

地震災害は必ず起こり、それに対する万全な対策を講ずること、それは原発のみならず、東京湾の石油コンビナート、火力発電所など、あらゆる施設に対し、耐震補強、耐火補強、巨大スプリンクラーなどを設置し、被害を最小限に食い止める対策を、早急に民官協力して行うこと。そして、男女の雇用機会の平等を引き続き応援してくれることを望みます。

憲法9条（くみboo・48）

私にとって一番大事だと思うのは、憲法9条の堅持です。日本人として一番誇れるものだと思うからに他なりません。超高齢化に人口減少となれば、経済がしぼんでいくのは必然で、何をどうやってもあまり経済は良くならないような……。心の平安を保てるのは平和憲法だと思います。

議席数で見る限り、自民党の圧勝です。でも、ある自民党議員（2009年に落選して今回は当選した）がしみじみ言ってました。「大逆風の中で戦った前回の得票と大順風の中で戦った今回の得票を見ると、実は前回のほうが多い」
 
要するに、自民党が勝ったのではなく、民主党がこけて、その分の票が第三極に流れたという構図だったというのです。投票率は大幅に下がりましたが、第三極の選択肢があった選挙区ではそう下がったわけではなかったそうです。
要するに、2009年そして2012年と、政権党がオウンゴールで政権の座を明け渡したということですね。自民党がこのことを踏まえて地道な政策を地道にやってくれればいいのですが、勇ましい話ばかりだと来年の参院選ではまた痛い目にあいかねません。
 
私は最も大事な政策は、日本経済をどう持続可能なものにするか、ということだと考えています。とにかくGDP（国内総生産）で見る限り、日本が成長する材料はあまりありません。高齢化、人口減少で消費は増えないし、企業は国内で投資するより海外で投資することを選ぶでしょう。そうすると税収が足りずに借金がさらに膨らむおそれがあります。消費税が引き上げられても、基礎的財政収支のバランスは取れないので、さらに消費税を上げることが議論されるでしょう。
 
こういった状態を少しでも改善するために、われわれが何をしなければならないのか、そこをしっかりと議論することが必要です。製造業やサービス業でイノベーションを起こすこと、それを実行しようとする新しい起業家を育てること、全体の教育水準を引き上げること、そしてできるだけオープンな社会にすることが、新しい産業や雇用を生むことにつながると信じます。
1週間、どうもありがとうございました。


【藤田議長の過去の円卓会議】
◆「安倍首相」に期待しますか？
◆そろそろ自民党に戻りますか？
◆総理にしたい人、いますか？
◆東京都による尖閣諸島買収構想に賛成ですか？

• 2012.12.19
• 藤田正美 フリージャーナリスト、『ニューズウィーク日本版』元編集主幹