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会議番号:3212 開催期間 2013年01月11日- 01月18日
昨年末の総選挙。民主党は壊滅的敗北、そして自民党は地滑り的大勝利、自公で衆議院の3分の2を確保しました(参議院が法案を否決しても衆議院の3分の2で再可決すれば法案は成立することになります)。 しかし今回の選挙で私たち有権者はいったい何を選んだのでしょう。ある返り咲いた自民党議員は、大逆風が吹いて落選した2009年の総選挙のときより得票を減らしました。しかし相手の民主党議員が2009年の半分以下に票を減らしたおかげで彼が勝ったのです。民主党議員の減らした票はいわゆる第三極の複数政党に流れました。比例区の得票率を見ても、「自民党が勝った」というより「民主党がこけた」というのが納得できる総括だと思います。 そうすると、ここで示された「民意」とは何か、つまり有権者は「積極的に」何かの政策を選んだのかという疑問が生まれます。自民党は、コアの支持者が投票したわけで、その支持者がめざすところは基本的に変わっていないと思えるからです。原発問題にその辺りのもやもやした雰囲気が如実に表れていると思います。全国的には脱原発に賛成する国民が多かったと思いますが、結果的に選ばれたのは、原発問題先送り、当面は現状の政策を維持という自民党でした。 最近は選挙のたびに「民意が示された」として、勝った政党が民意を「錦の御旗」というか「葵のご紋」というか、正統性を示すものとして振りかざす傾向があります。2005年の郵政総選挙もそうでしたし、2009年の政権交代もそうでした。しかしそれほど「民意」とは明確で、かつ正しいものでしょうか。今回の選挙の数字を見ると、そのあたりがとても気になります。 もう一つ気になるのは、民主主義とはいったい何かということです。フランシス・フクヤマが『歴史の終焉』という本の中で、民主主義は人類が考えついた最後で最高の政治体制であるという主旨のことを書いています。しかしギリシャ時代から言われていることですが、1人の優れたリーダーがいれば、国家は運営できるという考え方もあります。実際、シンガポールはリークアンユーという優れた「独裁者」のおかげで国を維持し発展することができました。 それでも私は民主主義のほうがいいとは思いますが、だからといって民主主義が選んだ政治がいつも結果的に正しいわけではないことも歴史の教訓です。実際、ドイツのナチスは、最初は選挙で勝ったのです。 さて皆さんは、民意をどうお考えになるでしょうか。「民意」って「正しい」のでしょうか? 1週間、私たちのこれまでの選択、そしてこれからの選択について考えてみたいと思います。【藤田議長 過去の円卓会議より】・<号外!>日本を前進させる政党、選びましたか?・「安倍首相」に期待しますか?・そろそろ自民党に戻りますか?・総理にしたい人、いますか?・野田新首相。期待していますか?
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