イー・ウーマン（ewoman）

倫理観＝価値観（marco302・海外・その他・41）

都会の大企業で働き、地方の中小企業にUターン就職。そしてて新興国へ海外出向という経歴の私には、倫理観の違いが仕事に支障をきたすほどです。何度も声をあげて倫理観を変えようと試みたこともありますが、地方と新興国は良く似ており、何かを正そうとすると私の方が変人扱い。今ではとにかく距離を置き、「倫理観」に対する温度差がなくなるのを待つばかりです。「倫理観＝価値観」なのかもしれませんね。

相手から距離を置く（isabel86・愛知県・47）

仕事上で仲間と物事の捉え方が違うと感じたとき、ある程度自分の意見を述べたら、相手とは距離を置くようにしています。自分と意見が違っても、相手が100％間違いかどうかは自分の価値観でしか判断できませんし、もちろん相手を矯正して自分の考えに近づけさせるのも傲慢です。少し離れると冷静にお互い考えて行動できる気がします。

ゴールの共有（DiamondBar・東京都・44）

「何がゴール」であるかを共有してもらうよう働き掛け、そのゴールにたどり着くために何をすればいいのかを一緒に考えてもらうようにします。「ダメ」、「できない」一点張りの人とはプロセス部分で考え方がぶつかるので、ゴールへのどうやって進むのかのアイデアを出してもらって、お互いが納得できる方法を探すようトライします。

うしろめたいことはしない（Zonnetje・海外・その他・38）

「あの人がやってもいいんだから、私も」という考えを起こさないこと。きれいごとに聞こえますし、誘惑が大きいこともありますが、反面教師にするようにしています。どう考えてもルール違反をしている同僚が苦しい言い訳をしているのを見ると、努力のかいがあると思います。"Lean back" 戦略の授業で習った一言ですが、倫理観の違いに直面してかっとなりがちな状況で活用しています。

独奏者にならない（真打ち・栃木県・43）

組織とは、それぞれのパートに責任を持ちながら同じ方向へ進む、オーケストラのような集団だと思う。私は、自分の考えを整理する時、まず客観視するようにしている。離れた視点から自分の言動を見た場合はどうか。独りよがりな感情に流されない、自分なりのコツだ。今回は、皆さんそれぞれの意見が参考になった。苦慮しつつも譲歩しながら共存する術をお持ちで、学ぶ事だらけだ。

要件だけははっきり主張（にしひがし・茨城県・41）

ばかばかしい話には抵当に聞き流し、だけど、仕事の要件だけは、はっきり主張します。そうでないと、どんどん物事がおかしくなっていくからです。仕事を皆でいいものを作っていこう、という環境ならいいのですが、自分だけが手柄をたてたい、とか、自分がよく思われたい、とか私利私欲の人間が8割の組織では、リーダーの資質が問われると思います。

見えないサービス（ポーチュラカ・福島県・45）

以前働いていた百貨店では、同僚は給料さえもらえればぼんやりと時間内を過ごしていてもオッケーなタイプ。商品について知識を深めたり、接客スキルを磨くことはまったくしませんでした。が、同僚は店員として見栄えがするという能力をもっていました。売り上げが上がるなら、それもまたアリなのだなと思いながら、自分はマイペースに販売とは何かを考えていました。

今回の円卓会議で、予想以上にたくさんの方がYESと回答されているのに驚いています。
社内意識調査で同じ問いを投げかけたらまったく違う結果になるのでは？？？

会議2日目にも書いたように、皆さんの倫理のセンサーが高いということもあるでしょうし、社外の安心な場であるから本音を言えるという理由もあるのかもしれません。　多くの方が職場での倫理観の違いを感じ、かつそれを問題だと認識していることに対し、経営上の課題としてもっと真剣に取り扱うべきではないか感じています。
 
さて、前回の投げかけに関してもたくさんのご意見をいただきありがとうございました。
 
isabel86さんをはじめ、多くの方が「相手から距離を置く」とコメントされています。また、真打ちさんのように、まずは客観視するようにしているという方もいらっしゃいました。倫理観の違いを感じた時に、冷静かつ客観的に対応しようという工夫をされているようですね。
 
また、「うしろめたいことはしない」と自分を律しているZonnetjeさん、ゴールを共有しお互いが納得する方法を探しているDiamondBarさんなど、自らのリーダーシップを発揮した対応も心強い限りです。

ここからは「私利私欲の人間が8割の組織では、リーダーの資質が問われると思います」というにしひがしさんのご意見にも見られた「リーダーとなる人の倫理観」について考えてみたいと思います。
 
皆さんは「エシカル・リーダーシップ（倫理的なリーダーシップ）」という言葉をご存知でしょうか？
リーダーシップ研究の中で、リーダーの「倫理的な特徴」と「影響力」に関心が向けられ理論化されたもので、最もベーシックな側面として下記4つの要件があります。
 
・誠実　　
・利他主義
・集団・共同体的な動機づけ
・励まし合い

皆さんのように倫理意識が高く、社会をよりよく変革しようとしている方たちは、まさにエシカル・リーダーだと言えるのではないでしょうか。
 
では、皆さんは、どのような環境であれば、エシカル・リーダーシップを発揮していくことができるでしょうか？
ご意見お待ちしています。



★村松議長の過去の円卓会議
・あなたは倫理観高く、仕事をしていますか？
・倫理研修、受けたことがありますか？
・人権週間。あなたの人権は組織の中で守られていますか？

• 2013.07.31
• 村松邦子 株式会社ウェルネス・システム研究所　代表取締役、公益社団法人　日本プロサッカーリーグ（Jリーグ）参与、NPO法人GEWEL（ジュエル）代表理事