イー・ウーマン（ewoman）

共存できる環境（ゆきなな・海外・その他・32）

私は自分と似たような倫理観を持った人間と、そうでない人間の両方が、気持ち良く働けるような会社のあり方・管理職の人間の理解が必要だと考えます。時に違う価値観の人間に触れた方が、自分のスタイルを確認できますし、エシカル・リーダーシップに近づくよう自分を高められるとも思うからです。

どんな環境でも発揮（おひさまようこ・東京都・34）

私は倫理観を「思いやり」と定義します。従って、どんな環境でも、劣悪な環境であればあるほど、エシカル・リーダーシップを発揮する必要があると考えます。そして、倫理観が「欠如」している人はいないはずなので、どんな環境でも機能すると考えます。時後の対症療法的なフォローだけでなく、自分さえ良ければそれでいい人の傲慢さや自信のなさをフォローできたらリーダーかなと思います。

予定調和のない環境（marco302・海外・その他・41）

だれもが、人と争うことのない日本人特有の「あ・うん」呼吸で仕事ができる、「予定調和がある環境」を好む傾向にあると思います。その中で育まれた倫理観の中で生きているため、まずはその環境を壊す必要があります。しかし、この単位が小さければ小さいほど変えることは難しく、職場の中の部署までとなると10年単位の年月が必要な気がします。組織の中の人をすべて変えることはできず、大変難しい問題です。

悪い時の方が（真打ち・栃木県・43）

どのような環境であれば、エシカル・リーダーシップを発揮していくことができるか。この質問に、｢いかなる環境に在っても。｣と言いたいが、内部に課題がある時の方が、受け入れ易いと感じる。特に問題のない時に、何かをしようとする事は弊害もあるようだ。友人が、より良い組織作りに取り組もうとしているが、上層から「仕事を増やさないで！」とピシャリ。良いことも、賛同を得るには始めるタイミングも大切だと思う。

ルールを共有するシステムを作る（にしひがし・茨城県・41）

全従業員に対し、自分の役割上のルールを守ることを前提とした権利を職場で与えるシステムを、最初から導入したらいいのではないでしょうか？　従業員は、仕事での自分の役割の追求、遂行に没頭すること、それをリーダーが管理、統率し、常にチームの成果向上のための戦略の作成と遂行をすればいいのではないかと思います。

素直に感謝を（Zonnetje・海外・その他・38）

給料をもらっているんだから仕事して当たり前、ではなく、ちょっとしたことでもありがとうが言える環境をこじんまりと目指しています。上司から部下にだけでなく、自分の上司に難しい事項のフォローをしてもらった時など、気張らずに感謝の言葉が出るようにしたいです。仕事場だけでなく一般で過ごす時間でも、大人だけでなく子どもにも、「ありがとう」の言える環境であってほしいと常々思っています。

よりよいものへのベクトル（Michael・新潟県・45）

幸い、今の職場では倫理観のズレはあまり感じません。「今、こんなことに困っているので、皆んなの意見を聞きたい」「こういうことが問題になったので、今後はこうしていきましょう」という話題は多いです。対応に迷うときは、上司や責任者に相談し、会社としての対応を、都度検討しています。小さな組織はよりよいものを提供、提案できなければ、あっさり倒れてしまうことをトップがよく承知しています。より良いものへの指向性がある環境が、問題点の拾い出しに繋がるように改めて感じました。

外にも内にも敵はいる（blueberry53・大阪府・56）

倫理観が違うのは職場内だけではありません、社外でも、日々色々な考えの方と我慢しながら付き合います。そんな方への対処は、かつての私は、対立的なことも言ってましたが、今は、一言だけ必ず言いますが、それ以上は言わないこととしています。それは、投げやりになったというのでなく、「こんな人もいるのだ」と認めることも民主主義の世の中かもしれないと思ったりするからです。

まったく感じたことが無いです（あきんぼ・東京都・46）

社外の人と関わる業務を担当していたときには感じたこともありますが、現在の社内向けの業務では、倫理観の差は一切感じません。定期的な倫理教育と上司や先輩から引き継がれてきている考え方が影響しているのだと思います。こんな風に思えるのは、いまだに大量に新卒を採用して育てている、旧態依然としたわが社ならではなのかもしれません。

様々なご意見ありがとうございました！
「仕事仲間と「倫理観が違う」と感じたことがありますか？」という投げかけに対してNoと答えて下さった方からもご意見が集まり、活発な議論になりましたね。
 
皆さんのご意見をまとめると、職場でのエシカル・リーダーシップを促進するためには

多様な視点（ダイバーシティ）
・自分と似た価値観の人とそうでない人が共存できる環境（ゆきななさん）
 
組織における倫理基準や仕組みづくり
・役割やルールを共有するシステム（にしひがしさん）
・より良いものへの指向性がある環境（Michaelさん）
 
教育研修や柔軟な対話
・定期的な倫理教育と上司や先輩から引き継がれてきている考え方（あきんぼさん）
・上司や責任者に相談し、会社としての対応を都度検討（Michaelさん）
 
一人ひとりのリーダーシップ
・どんな環境でもエシカル・リーダーシップを発揮（おひさまようこさん）

が大切ということが見えてきました。
 
一方で、marco302さんや真打ちさんが書いてくださったように、リーダーシップの実践は、なかなか一筋縄ではいかないということも現実だと思います。あきんぼさんやMichaelさんのように倫理観が共有されている職場はまだまだ少なく、自分と同じように意識の高い仕事仲間に囲まれている人ばかりではないという方も多いことでしょう。

ただ、今回このように皆さんが声を挙げて下さったこと自体がエシカル・リーダーとしての第一歩ではないでしょうか。　「何か言っても無駄」と諦めてしまわず、少しずつでも自分のできる範囲で倫理観の共有を進めていきましょう。

そのためには、この円卓会議のように、社内・社外を問わず自分の志を応援してくれるネットワークも活かしていければいいですね。

グローバル化の進展で、ますます多様になる倫理観。違いを前提に対話を進め、よりよい判断軸を考えていきましょう。

一週間、ありがとうございました。


★村松議長の過去の円卓会議
・あなたは倫理観高く、仕事をしていますか？
・倫理研修、受けたことがありますか？
・人権週間。あなたの人権は組織の中で守られていますか？
 

• 2013.08.02
• 村松邦子 株式会社ウェルネス・システム研究所　代表取締役、公益社団法人　日本プロサッカーリーグ（Jリーグ）参与、NPO法人GEWEL（ジュエル）代表理事