イー・ウーマン（ewoman）

何のための秘密か（isabel86・愛知県・48）

日本の国民を守るための防衛秘密、外交秘密は存在するのだろうと思います。そして秘密にするには秘密にする理由が必ずあるはずなので、情報を開示することができない時期もあると思います。ただ、何が秘密にされているのかは、知ることができないので、不必要な事項までもが都合よく秘密扱いにされていないか、チェックする機能が必要と感じます。

マスコミの対応が大切（blueberry53・大阪府・57）

米国の軍事的支援が後退するなか、国防に関する情報管理は必要と思います。もちろん行き過ぎた秘密主義には反対です。ただ、マスコミは情報が得ることが仕事ですから、情報が得られなくなることに対しては抵抗があるのは当たり前だと思います。それをことさら問題視し過ぎることもどうかと思います。マスコミとしての企業エゴが国民の利益を損なうことがあってはいけないと思います。この問題に対してマスコミがどの程度中立的に発言できるかが、日本のマスコミの成熟度を示している気がします。

秘密はあって当然ですが（銀木犀・53）

防衛や外交の国家秘密は認めます。例えば拉致問題を解決するために情報を全て明らかにしていたら北朝鮮との交渉は成立しません。しかし、各項目ごとに一定の年数が過ぎたところで開示し、検証をすることは重要と考えます。何を特定秘密とするか、開示までの年数を更新するか否か、などの問題は、科学の世界のデータの捏造問題で各研究者の良心に委ねられる部分が多いのと同様、各個人、政府の姿勢に依るところが大きくなります。今まで以上に私達の監視の姿勢が大切なのだろうな、と感じます。

正確な情報を得るのは難しい（kko・海外・その他・48）

普段から、日本のニュースを聞いたり読むようにしていますが、特定秘密保護法案については、正確な情報や見解を得るのは難しいと思いました。報道する側であるメディアは、自分たちに規制をかける特定秘密保護法案を、少なからずよく思っていないはずで、メディアの論調が特定秘密保護法案に反対を促すようなものであってもおかしくないからです。これに関しては、他のこと以上に、メディアに惑わされずに、きちんと調べて考える姿勢が大切だと思います。

絶対に通してはならない法案（にyaん・東京都・40）

特定秘密保護法には肌で危機を感じています。まず（日本のではなく）米国の軍事上機密を守るため米国から要請された法案なのが気になります。また法案を一読したところ、特定秘密は「防衛上外交上の秘密」のみでなく「その他」という表現を多用。「その他」では何が特定秘密なのかわからず①いつの間にか特定秘密を知ろうとした、誰かに提供したと罪に問われる②その時々の国の思惑で秘密をいかようにも指定できる、など、知る権利・言論の自由など民主主義が根底から覆される恐れを感じました。

なぜ今、法整備なのか。（WhiteSue・滋賀県・63）

国民主権の我が国で、原発導入の経緯など秘密裏に多くのことが処理されてきました。法を作らなくても、多くの事案が秘密保護をされて現在に至っています。今になってなぜ特定秘密保護法なのか、安保に絡む軍事的政策や原発問題が脳裏に浮かび、危険な政府を感じます。憲法が保障する国民の権利を主幹において、政府の行方を見守るのも国民の仕事です。重要なことならばこそ、秘密にすることには断固反対します。

国民性を変えられない限り成立反対（シンゴパパ・静岡県・46）

一番の問題は指定（権利）の乱用がもたらす「国家による国民への統制強化」だと思います。 特定秘密の指定の乱用を防ぐ手立て、責任の明確化（誰が、どのように）を前提としない限り、この議論を先に進めることは「危険」と感じます。「責任の明確化」や「一部組織の暴走を止められず」に戦争に突入した日本の国民性を克服しない限り、この法案の成立には「反対」するしかないと私は考えます。

皆さんのご意見は、まず大きく二つに分かれるようです。まず特定秘密に指定する秘密はあってもいいのか、それともそんな秘密はないほうがいいのか。その点で言えば、とくに外交・防衛を中心に秘密があるのは当然だと僕は考えます。たとえば戦略方針に関わる議論や決定が外国に筒抜けでいいとは思いません。

秘すべき事項があるとして、誰がそれを特定秘密に指定するのかという問題があります。政府が自分で決めるのか、それとも第3者機関で審査するのか、ということです。ここはなかなか難しい問題ですが、その秘密に関わる人はできるだけ少ないほうがいいと思います。それだけ漏洩のリスクは減るし、漏洩した場合もその源がすぐ分かるからです。

そうすると「勝手に」秘密にするのか、という疑問が出ます。皆さんのご意見の中にもいっぱいあります。でも「勝手に決める」政府の長は、私たち国民が選んだ人々です。もし自分たちの都合の悪いことを隠すために秘密にしたのなら、それは5年後の更新のときに暴かれることだと考えます（だからこそ政権交代が必要です）。

結局、特定秘密にしたものを、いつどのような形で公開するのかというポイントが重要ということでしょう。どのような情報であれ、国民主権である以上、情報はすべて国民自身のものです。だから国民には知る権利があり、その権利を担保する一つの組織がメディアです。

特定秘密がやがては公開されることになれば、誰でも情報公開法に基づいて公開を請求することができます。しかし実際にはそういった行動を取れるのはメディアでしょう。その意味では、忘れっぽいメディアでは困るのですが、皆さんは、現在の日本のメディアをどう評価していますか。5点法で評価すると何点ぐらいでしょうか。


★藤田議長の過去の円卓会議より
・東京五輪、日本のプレゼンスは上がりますか？
・参院選、あなたの期待通りですか？
・アベノミクス、まだ期待できますか？

• 2013.11.13
• 藤田正美 フリージャーナリスト、『ニューズウィーク日本版』元編集主幹