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会議番号:3332 開催期間 2015年03月06日- 03月13日
東日本大震災を顧みて、これからを考えるときに、不安の種、心配の種は尽きません。 だれもがまず考えるのは、子どもの命を守ることですね。宮城県石巻市では、児童ら84人が犠牲になった大川小学校の校舎を「震災遺構」として残すかどうか議論になっていますが、こうした悲劇を繰り返してはならない、という思いは共通しています。ちゃんとした避難訓練をしていなかったなど、想定外の津波だった、という理由ですましてはいけない教訓がたくさんあります。「失敗」からまなぶことはたくさんあります。 関東大震災では、朝鮮人が襲って来るといった流言飛語が流れ、即製の自警団によって多くの朝鮮人(当時は同じ日本人だったのですが)が殺されました。君が代を歌わせて、ちゃんと歌えないと朝鮮人だといって殺された人もいます。私の曽祖父は東北出身のうえ音痴だったので、殺されかけたそうです。今回の震災でも、「チェーンを手にした中国人がコンビニのATMを荒らし、日本人が殺された」といううわさが流れました。歴史は繰り返します。 原発は、地震(による津波)で壊れることを実証しました。ドイツは、フクシマを見て、期限を区切って原発を廃止することを決めました。合理主義の国民の合理的な選択でしょう。日本の再稼働もひとつの決断ですが、明確な展望を示せないのか、示さないのか、現状維持を大事にするのは、いかにも日本的な選択のように見えます。「津波さえ防げば」ということで大丈夫なのか、地震列島に住む私たちの不安は、こと原発については消えることはないでしょう。 大都市圏で東日本大震災のような巨大地震が起きたら、どうなるのか。家屋倒壊による火災の発生、帰宅難民の避難場所や食料、救援物資が行き渡るまでの食料の確保など、直面する問題は、4年前の大震災よりもずっと深刻になると思います。 3.11は年に1回ですが、この機会に、震災の教訓をよく学び、自分の周りの防災を考えることが大切です。備えあっても憂いあり、備えなければ大憂い、です。自分たちの命は自分たちで守る、という決意で、来るべき巨大地震に備えましょう。 1週間、お付き合いありがとうございました。★高成田議長の過去の円卓会議より・東北の復興支援、続けていますか?・最近の世界経済、気にしていますか?・原発の汚染水問題、理解していますか?
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