働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3334 開催期間 2015年03月13日- 03月20日
本日もさまざまなご意見をいただきありがとうございます。今回「精神が不安定」という曖昧な問いかけにしました。視聴直後は誰にでも「恐怖、悲しみ、憤り、怒り」などの複雑な感情が生起します。そして一部の方はその感情が持続するだけでなく、繰り返し生起することにより不安が強くなります。そしてさらに一部の方は、生活に影響が出てケアが必要なほど、不安が強固で持続することになります。 「精神が不安定」になるのは「過剰な精神反応」と置き換えることができますが、過剰かどうかの線引きも曖昧です。もし「過剰な精神反応」と問いかけさせていただいたとしたら、おそらくNoの方が多く、I statementの投稿は難しくなったことでしょう。 対策として、発信元(悪意のある個人・団体だけでなく、マスメディアも含みます)に規制を求める、各個人が安易に拡散しないこと、が原則ですが、残念ながら現状では無理でしょう。 次に「自己防衛」になります。自身で、取捨選択する、見ないように心がけた方がよいのか、を判断するのは難しいのですが、昨日までのコメントをご参照いただければと思います。そして子どもに見せる場合は細心の注意を払うことです。一人でテレビを見ていた時に残酷な画像をみてしまうとより強い不安に襲われるのでテレビをつけっぱなしにしないこと、パソコンやスマートフォンでネット環境に接続する時には親が確認すること、などですが、年齢があがるほど難しくなります。 実際に視聴した時の対応です。多くの方は、「生理的な自己防衛反応」として「別のことを考える」「自分に直接関係ないこと」などと、「視聴したこと」と「現実」を切り離して、実生活を優先することが可能です。ところが中には、「事実を確認しよう」「自分にふりかかったらどうしよう」「自分には何もできないのか」などと考え続けてしまう人がいます。 そのような人には、一度見てしまった映像の記憶は消えないが、別の楽しい体験をさせてその映像の記憶を弱くするなど、周囲からの助言をすることが必要です。本人の感情を否定することなく、話に耳を傾けながら、「視聴した事実とそれから派生する感情」を実際の生活と切り離して、自分の身の回りのことではない、あるいは過去のことである、と実感できるようにサポートすることが大切です。 marco302さん、ayaPaさんのご意見のように、残酷な動画の視聴は子どもの攻撃性を高める、という報告があります。そのような動画を視聴するうちに、動物虐待やいじめなどにつながる恐れもあり、くれぐれも注意が必要です。川崎でおきた13歳の子どもの殺害事件の主犯者も、ISISの動画に触発されていたことや近所の飼い猫を虐待していたことが報道されています。動物虐待は子どもの攻撃性の重要なサインと考えてよいでしょう。 最終日まで、多くの投票、投稿をいただきありがとうございました。普遍的なテーマですが、「個別に妥当かどうかを考える」ことが重要であり、いただいたそれぞれのご意見を今後の臨床の場で参考にさせていただきたいと思います。円卓会議に参加いただいた皆さまも、この会議の内容を共有していただければ幸いです。1週間ありがとうございました。 編集部より: 今回、Nyaon.さんから頂いた「不具合」という言葉について、大変貴重なご指摘で、議長と編集部で、何度も議論を重ねました。 不具合という言葉は、障害のある、診断基準を満たすという意味で、医療の線引きの内側、すなわち要支援、診断、治療が必要という意味ということで、それ以外の表現、例えば「特性」「課題がある」「うまく行かない」などは、医療の線引きの外側となるとのことです。 言葉はそれぞれの人の印象が違い大変難しいため、以前この「働く人の円卓会議」でも、「発達障害の『障害』という診断名、違和感ありますか?」というテーマを取り上げて議論しました。今回頂いた投稿に心から感謝し、今後、新たな円卓会議テーマとして、「不具合」という表現や、医療線引きの内側と外側について、皆で議論する機会を持ちたいと思います。ありがとうございました。 ぜひお読みください。「発達障害の『障害』という診断名、違和感ありますか?」1日目 2日目 3日目 4日目★古荘議長の過去の円卓会議より・自信をなくしている子どもを元気づける方法、ありますか?・少子化が及ぼす子どもへの影響、考えたことありますか?・テレビ番組「明日、ママがいない」。子どもに見せますか?
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