イー・ウーマン（ewoman）

皆さま、こんにちは。婦人科医の鈴木美香です。
日頃、乳がん検診や子宮頸がん検診など予防医療にも携り、受診率アップに向けての啓発活動を積極的に行っている立場から、今回のテーマを取り上げたいと存じます。（乳がんの「治療」に関しては、乳腺外科・外科が中心となって行い、必要時には放射線科や化学療法科なども加わり行われることが一般的です）
 
6月10日（金）15時から行われた市川海老蔵さんの会見「妻の小林真央さん33歳が1年8カ月前から進行性乳がんの治療中である」との発表は非常に衝撃的なものでした。「33歳」「進行性乳がん」「深刻な状況」「お子様はまだ3歳と5歳」などと、胸が痛む言葉が続き、ご本人やご家族のことを思うと、居た堪れない気持ちになりました。一日も早いご回復を心からお祈り申し上げたいと存じます。
 
乳がん検診も実施している私の施設では、会見開始後から、乳がん検診の問い合わせの電話が急増しました。中には、「今、テレビで会見をみているのだけれど、いつ検診の予約が取れるか？どのような検査を受ければよいか？」とテレビ中継を見ながら電話を掛けてこられる方もおりました。
 
女性のがん罹患率では、乳がんが第1位であり、一生のうちに、12人に1人が乳がんにかかるとされています。これだけ罹患率が高いと、円卓会議にご参加のピアご自身の中にも、皆さんの家族や職場の同僚、友人など身の回りの方にも乳がん経験者が何人かはいらっしゃる状況であると思います。
 
現在、乳がんに特別な予防法はないといわれています。
皆さんは、過去1年。乳がん検診を受けましたか？
定期的に受けている方は、何歳頃から、どれくらいの頻度で、どのような検査を受けているか、など教えてください。受けていない方は、受けていない理由、乳がん検診について知りたいことなどを教えてください。
 
今回の報道を受け、不安を募らせている方も多くいらっしゃると思います。乳がん検診に関する皆さんの疑問・体験などを共有しながら、乳がん検診に対する理解が深まる円卓会議になれば、と思います。一週間どうぞよろしくお願い申し上げます。





★鈴木議長の過去の円卓会議より
・過去1年、婦人科検診を受けましたか？
・体調管理に漢方を使ったことがありますか？
・女性の健康管理の補助制度、活用していますか？

• 2016.06.17
• 鈴木美香 医学博士　産婦人科医