イー・ウーマン（ewoman）

今までは正直無頓着でした。（きまこ・埼玉県・49）

普段便利な機能にばかり気を取られて、恥ずかしながら、あまり個人情報収集について考えることがありませんでした。情報漏えいのニュースを見た時には「リスクが伴うから気を付けて利用しなくちゃ」と思う反面、どこか他人事と思う自分もいます。無料アプリを利用するメリットは捨てがたく、方向音痴なので出かけるときにはグーグル、欲しい本があれば翌日届くamazon…と、毎日何かしら必ず利用していることからも、今回のテーマで学ばせていただこうと思います。

どう利用されているのか（ま・東京都・54）

Gmailが始まった時からinvitationで使っていますが、初期に出ていたターゲット広告が気になって、あまり個人的な内容のメールには使っていません。どう考えてもメールの文面からキーワードを拾っているとしか思えず、何に利用されているのか疑念を持っていました。同じような理由でアカウントはありますが、FBにはあまり書き込まなくなりました。

サービスとリスク（真打ち・栃木県・49）

サービスの恩恵を情報提供という手段で受ける個人、企業への情報提供で収入を得るGAFA、情報を購入し販促などに活かす企業。見事な好循環ビジネスだと、私は思う。融資でも、キャッシュレス決済の蓄積データを判断材料に、担保の軽減や審査期間の短縮等、利点は多いようだ。紙媒体の契約では、捺印前に読み返す等『合意』に慎重だが、ネット上ではどうか。購入品目や取引時間など履歴の背景は、個人の日常そのものだと思う。今週は、自分の情報管理を再考する機会にしたい。

GAFAは初耳です（Zonnetje・海外・その他・43）

GAFAというのは初耳ですが、GDPRのEU在住で毎日のようにかかわっています。企業だけでなく学校や、スポーツクラブでも個人情報の扱いが厳しくなり、IT知識のないボランティアがかかわる組織では対応が難しいのが現実です。医者でもない一般人が手術するようなものでしょうか。情報収集も気になりますが、取り締まりの実態にも関心があります。

GAFAこそ情報公開を（blueberry53・大阪府・62）

ネット社会で個人情報がある程度利用されることは仕方がないと思います。イー・ウーマンでも個人情報を出して良い対価を得ているのだと思います。問題は、悪意ある使い方、行動監視などに使われることだと思います。特に、映像のサブリミナル効果のような本人に無意識に影響を与えるような操作、あるいは大衆扇動が行われることのないように監視が必要と思います。GAFAなどネット企業こそ、細部にわたる企業活動などの情報をオープンにする責任があるのではと思います。

法規制はしっかりとしてほしい（unagi・東京都・58）

まったく気にならないという訳ではありませんが、どこかで、個人情報を気にしていたらネット社会の恩恵を受けられないという気持ちもあり、割り切っている部分があります。しかし、議長がおっしゃるフェイスブックの例などはさすがに不安です。もっと法的に取り締まる必要はあるのではないかと考えます。日本の公正取引委員会が監視を厳しくすることには賛成です。

皆さん、こんにちは。早速、たくさんのご意見をお寄せいただき、ありがとうございます。「GAFAの個人情報収集が気になる」という方が８５％を占めました。やはり、皆さん気になっていたようですね。
 
きまこさんが指摘されているように「便利な機能に気を取られ、あまり個人情報収集について考えることがなかった」というのは多くの方の正直な感想だと思います。一方で、まさんが言われるように「（個人情報を）何に利用されているのか疑念を持っていた」という方も多かったかと思います。
 
プラットフォーマーに共通しているのは、ユーザーのウェブ閲覧履歴や購買履歴などの情報を収集分析し、それを商品やサービスのプロモーションに活用している点です。アマゾン・ドット・コムの「おすすめ」はその代表格ですが、気持ちが悪いのはグーグルの「Gmail」です。一定の容量までは無償で使える便利なサービスですが、ユーザーが記入した文章から個人の嗜好や趣味などを把握しているからです。ただ、サービスを利用する際にそうした個人情報提供に合意しているので仕方がないということもいえます。
 
しかし、ユーザーと契約したからといって、プラットフォーマーのサービスが法律上すべて許されるかといえば、必ずしもそうではありません。独占禁止法では、いずれかが優越的な地位を利用して相手に無理に契約を結ばせたり、不当な条件を押し付けたりしていないかといった点が注目されます。これまでは商品やサービスの市場シェアの高さや不当な値引きなどが問題にされましたが、プラットフォーマーの場合はデータという形のないものを扱っていることから、その価値や市場支配力をどうとらえるかが今後の焦点になります。
 
日本でも政府の有識者会議などでこうした点を議論しており、GAFAのサービスを利用する日本の消費者が不利にならないよう法制化を進めようとしています。
 
そこで本日の皆さんへの質問ですが、GAFAの個人情報収集が気になるという方も気にならない方も、どんな点が保証されたり、どんな仕組みや法律があったりしたら安心して使えるとお考えでしょうか。blueberry53さんが指摘されているように「企業活動の情報をもっとオープンに」というご意見もその通りだと思います。では、本日も皆さんのたくさんのご意見をお待ちしております。


★関口議長の過去の円卓会議より
・スマートスピーカー。欲しいですか？
・フィンテックって知ってますか？
・アップルは端末ロックを外し、FBI捜査に協力したほうがいい？

• 2019.03.18
• 関口 和一 （株）ＭＭ総研代表取締役所長、元日本経済新聞社論説委員