イー・ウーマン（ewoman）

多様化と均等化（DiamondBar・東京都・51）

一見矛盾するようだが、多様化と均等化を進めてほしい。学び方では多様化を目指し、授業の質では均等化を目指す。オンライン授業により不登校の子どもだけでなく、授業のスピードに合わない子どもが学ぶ仕組みができる。一方で各学校が個々に対応するだけでなく、学校の枠をを越えて同じ授業が受けられれば地域の格差や教師による差も埋めることができる。学ぶ場所と時間の確保や、社会性を学ぶという点で学校は重要だが、学び方の選択肢を増やす手段としてオンラインを活用してほしい。

変えることを目指して欲しい（blueberry53・大阪府・63）

オンライン学習を緊急事態下の家庭学習などを想定すると活用の効果が薄れてしまう気がします。日常的に使われることにしなければ効果的なものにならないと思います。これまで教育は政策で決めるのでなく、指導要領の枠内で個別の先生が行うものという強い意見があったように思います。そのため、共通化など効率化が困難でしたが、デジタル活用ではそれを超えることが可能だと思います。抵抗は強いと思いますが政策では、今までのやり方を根本的に改革することを目指して欲しいと思います。

予算確保の好機（真打ち・栃木県・50）

休校の長期化を経験し、学びを止めない対策の柱として、オンライン授業の利点が立証されたように思う。私は、政府や自治体に、学校や家庭の環境整備費の拡充を望むと同時に、教える側にも研修時間を確保する等、より良い授業へ繋げる支援が必要だと痛感する。既にオンライン授業が定着している塾や通信制の講師の意見を取り入れる等、見切り発車にならない工夫が急務では。又、集中力が持続する『適正時間』も、勉強の遅延を取り戻そうとする余り、見過ごされないよう配慮をお願いしたい。

実現パッケージをわかりやすく（unagi・東京都・59）

私は、政府にもっとリードしてほしいです。補正予算を組むだけで、結局は自治体任せでは、格差が生まれるのは当然だと思います。自治体の取り組みを支援する「GIGAスクール構想の実現パッケージ」を見てみましたが、とてもわかりにくい。一方、各国の取り組みを見てみたら、ニュージーランドは端末の無料配布をしていたり、韓国では全国の先生たちがアイデアを共有できる支援サイトを開設しているようです。格差を埋めるためにハードもソフトも、民間の支援も受けながら加速してほしいです。

選択肢が増えたと捉える（あやもと・秋田県・46）

環境を整える必要性や提供する側と受ける側双方の準備など課題は多く、特に導入し始めの時は力量によって差が出やすい気がします。しかし、遠方に住んでいる、長期入院している、など一堂に集まることが難しい人にとっては、大きなメリットがあります。動画を見て学ぶ方法も以前からありますが、一方的に聞くのと自ら参加し人と繋がることができるのとでは、大きな違いです。全てを切り替える訳ではなく、選択肢の一つとして捉え、うまく活用したいです。

環境から（n.dan　・広島県・46）

オンライン授業ができる環境が必要だと思います。まずはパソコン、Wi-Fiその有無で違います。それから慣れていくなど実践が必要だと思います。

経済的格差と教育格差（パフィンドーナッツ・埼玉県・51）

オンライン授業は賛成ですが、マスコミでも取り上げられているように経済的格差が教育格差に直結してしまう事が心配です。教える側、教わる側共にツールを使いこなせるかも問題であり、教育の質に関わってくると感じています。

第2日目にもたくさんの投票と投稿が届き、大変うれしく思いました。皆さんから頂いた投稿からは、新しい可能性をオンライン授業で探る、あるいは従来より選択の幅を広げる機会と考えるなど、前を向いたご意見がいくつもあり、この話を皆さんともっと掘り下げて行きたいと強く感じています。
 
真打ちさんからは、オンライン授業が「学びを止めない対策の柱」となり得ること、また、あやもとさんは「全てを切り替える訳ではなく、選択肢の一つ」としての存在を指摘してくださいました。これは「学び方では多様化を目指し、授業の質では均等化を目指す」手段としてのオンライン授業を進めてほしいというDiamondBarさんのご意見にもつながります。コロナ危機が収束すれば学校は再開しますし、第1日目に届いた投稿にもあったように、実体験が大切であることは変わりません。ただ、住んでいる地域や置かれた状況によっては実体験が難しい場合もあるでしょう。
 
一方でパフィンドーナッツさんはオンライン授業が「経済的格差が教育格差に直結」する懸念の声を寄せてくださいました。パソコンなども含め、新しいものにはお金がかかるため、経済的に余裕がある層から広まる場合が多いと思います。今後、オンライン授業を広める場合、総ての児童・生徒が使いこなせる環境を整え、教える側にも十分な研修やサポート体制を用意するが成功へのカギであると考えます。
 
誰に対しても同じサポートを用意する方が、費用も時間もかかりません。しかし、パソコンに慣れていない子どもや、オンライン授業に取り組むハードルが高いと感じている教員に対して、より手厚いサポートを用意することが新たな格差を防ぐ方法ではないでしょうか。このように「一部に対してサポートを増やす」ことを皆さんはどう思いますか。
 
これはオンライン授業に限らず、 必要に応じてサポートを増やしたり形を変えたりすること、つまり教育の公平さをどのように考えるか、ということなのかもしれません。

第3日目は、オンライン授業の可能性、そして教育の公平とはどんなものかについて皆さんと考えたいと思います。「オンライン授業に期待しますか？」にYes, Noでお答えの上、意見をお寄せください。海外からの投稿は、国名を添えてお送りください。


＊イー・ウーマン編集担当より皆様へ
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• 2020.05.20
• 市川文恵 米国公立学区教育委員会 学力考査・研究調査ディレクター　 Director of Research and Assessment, Indianapolis Public Schools