イー・ウーマン（ewoman）

駐日米軍基地の縮小（DiamondBar・東京都・51）

軍拡路線の共和党に対して、民主党は軍縮のイメージがあります。中国、北朝鮮、ロシアとの緊張が緩和すれば駐日米軍基地を縮小してもいいのではないかと思います。そのためにもまずはこれらの国々との関係を良好にすることが先決で、北朝鮮による拉致問題も早期に解決してほしい問題です。具体的な策はないものの、日米で足並みを揃えて個々の交渉に臨むことが必要だと思います。

日米地位協定の見直し（いぬいるか・東京都・60）

今年、普天間基地から泡消火剤が大量流出し国と県が基地に立ち入ったものの、日米地位協定のために土壌の採取や検査ができなかったという出来事がありました。この際、今まで日本が不利な立場に甘んじてきた日米地位協定を見直すことはできないでしょうか。バイデン氏となら協議することができるのではないかとの期待がありますが……。

県民の声に耳を傾けて（unagi・東京都・60）

これはバイデン氏にも菅氏にも望むことですが、まずは辺野古で起こっている危険な状況をきちんと見てもらうこと、せめて学校上空をヘリが飛ばないようにすること、そして肥大し続ける費用を日本が負担してまで移転するくらいなら、基地そのものを減らすことも考えてほしいです。バイデン氏の国際協調路線で米中の関係が緩和すれば、少しでもそのあたりに変化が起こるのではないかと思います。

バイオテロ対策（真打ち・栃木県・51）

東京五輪招致が決定してから、私はテロを身近に感じるように。特にコロナが蔓延してからは、感染力の強い天然痘ウイルス感染者を送り込み、感染拡大を図る等の『バイオテロ』について、日米間に限らず各国の課題として早急な対策を望んでいる。診断できる医師が少ない点を悪用したテロだが、世界中の意識がコロナウイルスに向いている今、各国の賛同を集結して対策を整備できないものか。仮説段階の阻止で、人命も経済も救えるものと私は思う。

対話をする姿勢（le petit prince・千葉県・28）

普天間移設問題に関しての記事を読むとバイデン政権となってもトランプ氏と変わらず辺野古移設を進めて行くのでは、との見方が強いです。とは言え、中国との関係が穏やかになるのであれば、中国との軍事緊張が緩和されるかもしれない。ともあります。アメリカの意向一つで全てが変わります。私は、日米同盟で今後、沖縄県民の米軍基地に対する思いや不安を知る姿勢を取ってほしいと思います。

基本的には何も変わらない（Futachan・兵庫県・60）

日本では、トランプ大統領との個人的関係をアピールしてきた安倍さんに代わり菅首相が登場したこともあり、仕切り直しの良い機会に思えますし、そうであって欲しいと思いますが、基本的には日本は良くも悪くもアメリカの傘の下にある構図は変わらないと思います。アメリカをTPPもしくはそれに代わる多国間の枠組みに参画させるなど、日本のリーダーシップの発揮に期待します。

適切な優先順位付けを（blueberry53・大阪府・64）

普天間基地の問題など誰もが納得する答えが容易に出せない案件については、混乱が尾を引く今のアメリカに持ち出さない方が良いと思います。優先順位付けして本当になす必要があることを協力して行う方が得策だと思います。また、アメリカの影響力が弱まる分野、あるいは日本が交渉力を持つ分野でアメリカをサポートするくらいのつもりで対応することが必要だと思います。トランプ大統領から変わったと言っても日本の自主的、主体的外交は変わらないのではと思います。

バイデン政権の誕生で、日米関係に変化があるか、いろいろなご意見をありがとうございました。変化があるのなら、悪い変化よりも良い変化に期待したいので、「日米の連携、いいプランはありませんか」と、問いかけをしました。
 
DiamondBarさんは、「中国、北朝鮮、ロシアとの緊張が緩和すれば駐日米軍基地を縮小してもいいのではないか」として、「日米で足並みを揃えて個々の交渉に臨むことが必要だ」と提案しています。安全保障面での米中間、日中間の緊張が和らげば、unagiさんが指摘したように、普天間基地の移転を含め、基地問題が好転する可能性があります。バイデン政権の誕生がそうした方向のきっかけになると期待したいし、le petit princeさんの提案するように、「日米同盟で今後、沖縄県民の米軍基地に対する思いや不安を知る姿勢を取ってほしい」と思います。
 
日米地位協定の見直しも、いぬいるかさんが提案するように、ぜひ、進めてもらいたいところです。羽田空港の離着陸の障害となっている米軍が管制権を握る横田空域もそうですが、日米が対等の立場でパートナーシップを築くには、こうした問題の解決は不可欠で、米国の外交問題に精通しているバイデン大統領なら、問題点を承知しているはずですから、日本側から真摯な問題提起をすれば、進展が期待できるかもしれませんね。
 
もっとも、blueberry53さんは、混乱が尾を引く米国に、普天間などのやっかいな問題は持ち出さないほうが得策だと言います。たしかに、バイデン政権が日本に「譲歩」したとみなされると、保守層からの反発が強まるおそれはあります。とはいえ、ハイテク分野での日米の技術連携などを提案していけば、チャンスはあると期待したいですね。
 
真打ちさんは、バイオテロ対策で日米を含め、国際的な連携ができるのではと提案しています。コロナのパンデミックは自然発生でしたが、軍事関係者は人為的なバイオテロの有効性を再認識したのではないでしょうか。バイデンさんは、トランプ大統領が表明したWHOからの離脱を撤回して復帰するとしています。コロナ対策だけではなく、バイオテロ対策での国際協調の土台はできると思います。
 
Futachanさんは、日米でトップが代わったのは「仕切り直しの良い機会」だとして、TPPなどの国際的な枠組みに米国を参画させることを提案しています。TPPは、日本などの粘り腰で、離脱した米国が復帰できる余地を残していましたから、「日本のリーダーシップの発揮」が期待されている分野だと思います。
 
トランプ大統領が敗北を認めないため、政権移行が遅れるとの懸念が米国内では強まっているようです。米国内のコロナ感染の拡大も深刻で、指導者の不作為が国民の生命に直結することがよくわかります。日本でも、コロナ感染は急拡大しています。菅政権も「指導者の不作為」だと言われないように、大胆な感染防止策を打ち出す時期にきていると、私は思います。
 
コロナ対策の成果をおみやげに、菅首相がバイデン大統領と面談できる機会が早く訪れることを願って、一週間の議論を締めくくりたいと思います。参加されたみなさん、ありがとうございました。


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★高成田議長の過去の円卓会議より
・大統領選、注目していますか？
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• 2020.11.20
• 高成田享 コラムニスト、元 朝日新聞論説委員