働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3624 開催期間 2021年01月15日- 01月22日
クリントン大統領からブッシュ大統領への政権移行があった20年前の1月、首都ワシントンには、カウボーイハットにブーツ姿の人が目立ち、まるでテキサス政権の誕生だなと思いました。いまのワシントンは警備の州兵や警察官のユニフォームばかりが目立つのだろうと想像します。就任式が行われる米議会からホワイトハウスまでのパレードも中止のようで、祝賀ムードどころか緊迫した空気のなかで、新政権が始動します。 新政権への課題はたくさんありますが、世界の人々がバイデンさんに期待することは、突き詰めれば「分断と孤立から統合と協調への回帰」に尽きると思います。みなさんからのコメントにも、こうした思いがにじみ出ています。blueberry53さんは「民主党左派の社会民主的な政策に片寄り過ぎないこと」を新大統領に期待します。民主党の候補者選びで、高齢かつカリスマ性の乏しいバイデンさんが選ばれたのは、左派ではなく中道の指導者なら分断の流れを断ち切れると期待したからでしょう。その具体策の第一弾は、真打ちさんが言うように「コロナの収束に努めようと強いメッセージを送ること」ですね。命の大切さには、政党も人種もないはずです。 いぬいるかさんの期待する「フェイク政治の終焉」も、分断の終焉策のひとつです。自分が批判されたときに、「そういう意見もあるでしょう」と受けとめたうえで、「でも、私の意見も聞いて下さい」と説得するのが民主主義です。フェイクだと相手を罵倒しても、話し合いは進みません。フェイク政治がはびこる米国は「世界の縮図」かもしれません。黒船さんは「自分の都合の良いことだけを切り取って真実だと信じる傾向は、米国も日本も世界も今や同じ」と言います。世界のためにも、米国の政治に民主主義の流儀を取り戻してほしいと思います。 「史上初の女性副大統領となるカマラ・ハリス氏の活躍も大いに期待しています」と、いぬいるかさん。選挙戦の副大統領候補の討論会では、ハリスさんの舌鋒も鋭かったですが、相手の言葉を聞くゆとりも見せていました。民主と共和が同数の上院では、議長でもあるハリス副大統領の役割は大きいと思います。賛否同数のときに入れる最後の1票という立場よりも、両者の妥協を導き出すことで、分断政治からの脱皮を示してほしいものです。 外交政策では、新大統領はパリ協定への復帰を宣言することで、国際協調路線への復帰を世界に示すことになります。トランプ政権はキューバをテロ国家に指定するなど、外交でもやっかいな置き土産をのこしていきました。unagiさんの予測するように、回復には時間のかかるものも多いと思いますが、「外交路線としては、孤立しない方向へ向かっている」と私も期待します。まうやんさんは、「戦争を起こさないでほしい、世界の秩序を乱さないでほしい」と言います。トランプ政権の唯一の成果は「戦争をしなかったこと」という評価があります。これには異論もあると思いますが、バイデンさんには、「平和に向けて世界を動かした」という、異論も出ない評価が与えられるようになってほしいですね。 中国問題は、バイデンさんをもっとも悩ます外交課題となるでしょう。東アジアの諸国・地域にとって、米中の緊張緩和は歓迎すべきことですが、中国の香港への強圧的な態度を見ると、人権問題では国際世論による圧力を緩めてはならないように思います。また、DiamondBarさんが指摘するように、通商問題で「中国との融和が進めば、(米国に)安い製品が行きわたるものの、今まで以上に職は失われ、収入の減る人が増える」という問題が出てきます。バイデン政権がクリーンエネルギーなどの政策で雇用を増やさないと、トランプ熱望論が再燃しかねません。 パフィンドーナッツさんが言うように、米国は「良くも悪くも世界に影響を及ぼすことには違いありません」。バイデン政権は日本にどんな影響を及ぼすのか、また、日本は、菅政権はどんなアプローチをしたらよいのか、トランプ後の日米関係について、みなさんのご意見をお待ちします。*イー・ウーマン編集担当より 投稿のルール「I statement」(「〜べき」は使わないなど)を守り、「国民は」「普通は」などではなく、「私」を主語として、自分の考えを投稿してください。 掲載する投稿には、編集にて「私は」を入れさせていただく場合もありますのでご了承ください。★高成田議長の過去の円卓会議より・バイデン氏勝利、日米関係に変化ありますか?・米大統領選、注目していますか?・米中貿易協議、注目していますか?
イー・ウーマン
表参道カレッジ
eshop
©2014 ewoman, Inc.