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会議番号:3672 開催期間 2022年02月04日- 02月11日
ウクライナ問題は、ドイツのショルツ首相がワシントンでバイデン米大統領と会談する一方、フランスのマクロン仏大統領はモスクワでプーチン露大統領、ウクライナの首都キエフで同国のゼレンスキー大統領と会談、欧州が米ロの間に入り、戦争回避の努力を続けています。 ロシアがウクライナに侵攻すれば、ウクライナの人々は、祖国防衛の戦いに立ち上がるでしょう。Achikoさんが話を聞いたウクライナ人も「自分はロシアと戦う」と語ったそうです。戦争になれば、多くの人々が血を流し、「立場の弱い子どもや女性が悲惨な環境に置かれる」(noriariさん)のは明らかです。戦争は難民を生み、ウクライナから東欧を経て西欧に押し寄せます。ロシアに対する経済制裁が発動されれば、影響を受けるのは5割近い天然ガスをロシアに依存している欧州全体です。 米ロの意地の張り合いで被害を受けるのは自分たちだという思いが独仏の首脳にはあると思います。ウクライナの歴史は「頭痛がするほど複雑」(リンダ山本さん)で、ウクライナ国内には、ウクライナ語を話す人だけでなくロシア語を話す人たちもたくさんいます。米国の考えるほど国境線は単純な一本線ではありません。「国際社会はアメリカに足並みを揃える必要はなく、冷静に対応する必要がある」(レッズさん)という見方は大事だと思います。 プーチン大統領が振り上げたこぶしを下ろさせるには、ウクライナの「中立化」はひとつのアイデアです。NATOからウクライナの参加を拒むとは言えないでしょうから、ウクライナが自らNATOへの参加断念を表明するのです。マクロン大統領の頭にある戦争回避策は、そのあたりではないでしょうか。仏ロ首脳会談の前に、マクロン大統領は「フィンランド化もモデルのひとつ」と語ったそうです。第2次大戦後、フィンランドは民主主義と資本主義を維持することを条件にソ連と友好条約を結び、NATO諸国と距離を置いたのです。 とはいえ、ウクライナの中立化で双方が矛を収めたとしても、それが永続的な平和に結びつくとは限りません。「ラインラント進駐を繰り返さない」(blueberry53さん)は、歴史の教訓です。ナチスドイツが1936年に非武装地帯に進駐したのをフランスや英国が黙認したことがヒットラーの野望に火をつけました。1938年にはドイツがチェコスロバキアの一部を占拠、これを容認したチェンバレン英首相の融和政策がさらにヒットラーを勇気づけ、ドイツのポーランド侵攻による第2次大戦につながりました。 NATOへの参加を求めている国はウクライナだけではありません。フィンランドとスウェーデンも1995年のEU(欧州連合)加盟に続き、NATO入りを求めていて、ロシアは強く反発しています。ロシアがウクライナのNATO参加阻止に成功すれば、こんどはフィンランド国境に軍事展開をするかもしれません。 「日本や国際社会の役割は、錯綜する情報から事実を見定め、"布石"が的確に働くよう体制を強化する事」(真打ちさん)だとすれば、日本の布石は、ロシアとの人的パイプの敷設からでしょう。そして、日本の「武器」は武力ではなく、「経済協力」です。「北方領土への意識も遠のいている」(DiamondBarさん)なかで、ロシアの野望と向き合うには、このカードが不可欠だと思います。 さて、「有事の備え」(DiamondBarさん)は大事ですが、日本は2年に及ぶコロナ禍で何を学んだのか、相変わらずワクチンも検査も薬も不足し、「備え」に弱いことを露呈しています。私たちは「ウクライナ有事」への備えは、できているのでしょうか。生活防衛策を含め、考えてみましょう。投稿をお待ちします。★高成田議長の過去の円卓会議より
・石油価格、気にしていますか?
・アメリカは大丈夫、だと思いますか?
・米中貿易協議、注目していますか?(2019年12月実施)
★関連テーマの円卓会議
・ウクライナ問題、気にしていますか?(2014年4月実施、議長:藤田正美氏)
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