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会議番号:3727 開催期間 2023年10月20日- 10月27日
イスラム組織ハマスによるイスラエル攻撃をきっかけにした大規模な軍事衝突は、双方で多数の市民を巻き込む悲惨な戦争になっています。ハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザへのイスラエルの地上軍による侵攻は秒読みの段階です。 ハマスに不意を突かれ、一般市民が殺されたり、拉致されたりしたイスラエル側の狼狽と怒りは、2001年の同時多発テロを受けた米国の雰囲気と似ています。ハマスへの反撃を名目にしたイスラエル側のガザ攻撃は、無差別攻撃の様相を呈していて、ガザの民間人の被害は増える一方です。「復讐するは我にあり」というのでしょう。ガザの病院での爆発は、だれの責任かはっきりしていませんが、イスラエル軍のガザ侵攻が始まれば、この病院の地獄図がガザ市内すべてに広がることは、はっきりしています。 パレスチナ問題は、1948年にイスラエルがパレスチナに建国され、多くの難民が生まれたことから始まります。イスラエルを追い出そうとするアラブ諸国との4次にわたる中東戦争を経て、1993年のオスロ合意で、パレスチナの代表であるパレスチナ解放機構(PLO)とイスラエルの相互承認、イスラエルの占領地域からの撤退、パレスチナ暫定政府の設立で合意しました。しかし、その合意が十分に履行されないまま、紛争が続いてきました。 古代イスラエル王国の人々がローマ帝国の支配を逃れるように世界各地に離散し、ユダヤ教の信仰を維持してきたのがユダヤ人であるなら、パレスチナの地に残り、そこの支配者となった国家の宗教であるイスラム教に帰順した人々がパレスチナ人でしょう。双方の歴史をたどれば、同じ民族の子孫たちが血で血を洗う戦いをしているようにも見えます。 パレスチナ問題は根が深く複雑であるため、「解決」の道は見通せないのですが、このまま戦争が拡大すれば、イランなどが加わる中東危機に発展しかねませんし、原油価格の高騰など世界経済への影響も大きいと思われます。狂乱物価と呼ばれた物価高騰を招いた1973年から74年にかけての第1次石油危機は、第4次中東戦争がきっかけでした。 今回のパレスチナ戦争をどうみるか、「ガザ情勢、注視していますか?」と題して、考えてみましょう。みなさんからのご意見や感想をお待ちします。
★高成田議長の過去の円卓会議より
・ウクライナ侵攻から1年、あなたにできることありますか?(2023年2月)
・中国・習氏続投。脅威ですか?(2022年10月)
・「次世代型原発」新設へ。賛成ですか?(2022年8月)
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