働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3740 開催期間 2024年03月08日- 03月15日
投稿、ありがとうございます。「アンコンシャスバイアスという単語は学習した」という人はとても多いと思いますが、偏見があるという事実の先を、少し深いところまで今週は考えましょう。まうやんさんも、ぜひ一緒に1週間、学び、考えましょうね。 いただいた皆さんの指摘はどれも重要ですね。 ナカサワさんが指摘されている「当人にとっては機会喪失になることの影響」、ゆりえってぃさんの「本当にパフォーマンスが下がってしまう」は、ものすごく重要ですね。 無意識に「偏見を持つ」というと、他人に対してだろうと考えがちですが、実は、自分に対しての偏見=思い込みがあるということの影響も大きいですね。 ・女性だから **になれない ・子どもがいるから**できない などと、自分で自分の限界を作ってしまうのも、「無意識の偏見」に入ります。 アメリカの研究で、女子学生に「女子は数学苦手だと思うけれど」と前置きしてテストをした時と、そんなことを言わずにテストをした時では、女子の数学のスコアが違ったという研究もあるようです。苦手ですねと事前に言われたグループの女子のテストスコアが低かった、とのこと。保護者、教師、社会が、「女子は数学が苦手」などと言えばいうほど、そうなってしまう、という影響があるのですね。子育てでも、社内人事でも、重要なポイントです。 真打ちさんが挙げてくださった事例はわかりやすいですね。女性だからといって「初めから女性を『記念品選び係』に振り分け」とは! 私が出会った企業でも「我が社は、育休明けの女性を活躍させているんですよ。みなさん、子ども用品売り場で活躍していただいています。女性は数字が苦手ですし、育児の経験を活かしてほしいですからね」と誇らしく語られた男性経営者にお会いしたこともあります。 そんな状況の時に、おがわさんのご指摘のように、「どうやってバイアスに気づくか」が大切ですから、Mioさんの会社のように「アンコンシャスバイアスを指摘できる環境」は素晴らしいです。 レッズさんが「アンコンシャスバイアスには根拠が無い」とご指摘くださいましたが、これまでご紹介したとおり、「無意識」に「思い込む」のですから、各自、事例が違うので、データを読んで知識に変換し、知識から自分の行動を修正すると良いと思っています。 イー・ウーマンでは、「ダイバーシティナレッジ」というテストを企業に提供しています。データに触れることで、何が起きているのかを知ることができ、自分でも気づきやすくなります。多くの企業が採用して受けてくださると知識が広がりますね。 例えば、有名な研究に「ハワードとハイディ」という実験があります。 シリコンバレーで大活躍をしたハイディという女性起業家の成功ストーリーを、ハーバード大学の学生に読ませて議論をしました。同じ話を、もう一つの学生グループには名前をハワードとして男性起業家に変えて読ませたのです。 すると、ハワードに対しては「素晴らしい成功ストーリーである」「こんな起業家のもとで働きたい!」という感想が寄せられましたが、女性起業家ハイディとして読んだグループでは、「彼女のもとでは働きたくない」という結果となりました。同じ成功ストーリーなのに、名前が女性だっただけで、「このような人の下では働きたくない」という結果となったのです。 実は、13年後の2013年にも実験をしたのですが、その時は女性のハイディ社長の下で働きたいという人は増えたようです。確かに日本でも、女性の上司、女性社長のもとで働くことへの抵抗は減ってきた気がします。 良かった〜と思いきや、実は、この実験でも依然として「しかし、この女性起業家は人物としては好ましい人ではない」という評価だったのです。女性リーダーは、女性であるだけで、同じことをしても、「好ましい人物」とは評価されないという現実があるということです。 「アンコンシャスバイアスという偏見がある」「女性はかわいそう」ということではなく、同じ成果を挙げている女性を評価していない可能性があるということは、組織にとって、企業にとって、社会にとっての損失です。評価のあり方などについてはまたいつか別の「ダイバーシティ円卓会議」で扱いたいテーマ「公平(イクイティ)」と関係してきます。 今週は、まずこういった実験データや論文から、たくさんの情報を知識として身につけていただき、ぜひ毎日の判断の時に思い出して欲しいと思います。では、今週のこの会議の2日目は「実力」について考えてみましょう。 最近は多くの企業で「男女差別はしていません。弊社は実力主義です」というのですが、実力とはなんでしょうか。どのように計測するのでしょう。 ・あなたの組織では実力をどんなふうに評価していますか。・実力で評価している、という会社では男女差はないでしょうか。・実力主義にすれば、アンコンシャスバイアスはなくなるでしょうか? 「アンコンシャスバイアスは、何が問題なのか知っていますか?」についてYES、NOで投票し、上記について考え、あなたの会社の「実力評価」についての事例などを教えてください。★佐々木議長の過去の円卓会議より・女性社外取締役を増やす目的、ご存じですか?・「ダイバーシティ経営」の成果、実感したことありますか?・無意識の偏見。人事評価に影響していると思いますか?<運営事務局より>投稿は、お一人お一人の視点や体験を言葉にしていただく、大変貴重なシェアリングです。・自分を主語としたI statement で書いてください。掲載する投稿は、「私は」を主語に変更させていただく場合もありますのでご了承ください。・引用がある場合は、必ず引用元を明記してください。・議長からの各日の投げかけ(赤字部分)に答えた内容で投稿してください。
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