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会議番号:3742 開催期間 2024年03月22日- 12月06日
みなさま、投票ありがとうございます。引き続き、「NO」が圧倒的に多くなっています。 今回は、YESの方にはデメリットと思われることを、NOの方には逆に「メリット」と思われることを、個人的なレベル、社会的なレベルで考えていただきました。実際に身近にいる当事者の方の方を思ったり、もし家族や友人が当事者だったらと想像したりしながら、メリットを書いてくださった投稿が多く、温かい気持ちになりました。 仕事仲間に同性カップルがいらっしゃるというあさーかすさんからは、「パートナーシップ制度も『ないよりはいいか』と思っていましたが、逆に『普通の結婚はできない』というレッテルを貼るよう」という鋭い指摘をいただきました。 前回のコメントでも整理したように、法律によって定められた結婚制度を利用すると、自治体のパートナーシップでは得られない多くのメリットが受けられます。このような法的保護を同性カップルが受けられないということは、同性カップルを異性カップルとは異なる取り扱いをしてもいい、劣位に扱ってもいい、というメッセージを国が発していることになります。 このような国や法律のあり方は、同性愛者など性的マイノリティの人たちに、スティグマを押し付けているとしばしば批判されます。スティグマとは、特定の属性を持つ人々が、周りからネガティブな意味づけをされ、不当に取り扱われている状態のことを言います。まさに、あさーかすさんが言うところの「レッテル貼り」ですね。 上記の理由もあり、「結婚の自由をすべての人に」訴訟では、国によるパートナーシップ制度ではなく、同性婚の法制化が求められています。実際、最初は国による登録パートナーシップ制度で対応していたが、憲法裁判などを経て同性婚の法制化をしたという国が複数あります。 例えばフランスでは、性別を問わず2人が結ぶことができる、共同生活のための契約「パックス」が1999年に制定されました。パックスは結婚とほぼ同等の保障が受けられますが、相続や遺族年金の受給などの面で扱いが異なっていたこともあり、2013年には同性婚が法制化されました。現在では、同性カップルも、パックスと結婚の両方から選択することが可能です。こうした事例をすでに見ている日本としては、国によるパートナーシップ制度の整備というステップを経るのではなく、同性婚の法制化を実現したいところです。 また、スティグマに関連した話として、同性婚と性的マイノリティのメンタルヘルスの関係が研究で明らかになっています。2015年にアメリカのイリノイ大学で行われた研究では、自分の性的指向にスティグマを感じていた性的マイノリティは、アメリカの最高裁判所が同性婚を認める4ヶ月前と1年後を比較すると、ストレスが減少し、メンタルヘルスの状態が向上したと報告されています。また、同性婚が認められているデンマークとスウェーデンでは、登録パートナーシップ制度の整備や法制化の前後で性的マイノリティの自殺率が46%減少したという研究もあります。同性婚の法制化は、当事者にとって、個人の尊厳と直結する事柄なのだということを再認識させられるデータです。 同性婚の法制化。あなたにデメリットありますか? YESの方は引き続き、あなたがデメリットと思われることを、NOの方は視点をあなた個人から少しスケールアップして、職場やコミュニティなど、組織にどんな影響があるか考えてみてください。特に、同性婚が法制化されることで、どんなメリットが企業やビジネスにもたらされると思いますか? みなさんのご意見、お待ちしております!<運営事務局より>たくさんの投稿をいただき、ありがとうございます。 以下のダイバーシティ円卓会議のルール(I Statementで書く、「〜べき」を使わないなど)を守り、ご投稿ください。投稿は、お一人お一人の視点や体験を言葉にしていただく、大変貴重なシェアリングです。・自分を主語としたI statement で書いてください。掲載する投稿は、「私は」を主語に変更させていただく場合もありますのでご了承ください。・引用がある場合は、必ず引用元を明記してください。・議長からの各日の投げかけ(赤字部分)に答えた内容で投稿してください。★中川議長の過去の円卓会議より・「パートナーシップ宣誓制度」で企業に求められる対応、ご存知ですか?★関連テーマ・あなたの街。LGBTの市民も住みやすいですか?・LGBTの課題への取り組み。企業の事例、知っていますか?
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