イー・ウーマン（ewoman）

嗜好や考え方を把握される脅威（シンゴパパ・静岡県・57）

情報や市場を占有されることによる危険性を回避する必要があるという意味でYESを選択しました。Chromeを使って検索し、Gmailを使い、iPhoneを使ってFacebookにポストし、Amazonで商品を購入している身としては、あまりに依存し過ぎていると感じてはいます。ネットでの行動を通じて、個人の思考／嗜好、位置情報（＝行動）、購買履歴や考え方を把握され、自分よりも自分を知られているということは、まさに恐怖だと思います。

高いガバナンスを求める規制（blueberry53・大阪府・67）

ＧＡＦＡが優位な地位を利用して不当に利益を得るほか、新規企業への圧力や参入障壁となるような行動をすることないように規制はする必要があると思いますが、一方で、ＩＴが高度化されているこの時代に、利便性の高い画期的な技術を率先して開発していくには、資本力のある企業でなければ困難と思います。そのバランスを冷静に見る必要がありますが、国などで規制するには限界があると思うので、自主的に高いガバナンスを行うように求めるような規制が必要と思います。

巨大な法人の影響力は規制が必要（Ａ６Ｍ２・愛知県・67）

GAFAは技術力だけでなく、巨大な経済力を有しています。そのGAFAに際限のない自由を与えることは、自由で公正な社会に好ましくない影響を及ぼすことが懸念されます。独禁法だけでなく、不偏不党な情報という面でも、適切な規制が必要だと私は思います。

利用する側も学びが必要（unagi・東京都）

以前、アプリ市場の事業者が「デジタル小作人」と呼ばれることを知った時に思わず苦笑いしてしまいましたが、大手IT企業の一人勝ち状態に、私もどこか安心して乗っていた利用者の一人だと思います。なので、規制は必要と思う一方で、競争が高まって多数の事業者が参入すれば安全性が低いサービスが提供される懸念も感じています。利用者の選択肢が増えるということは、こちら側も学ぶ必要があるということなのだと考えています。

情報操作によるコントロール（DiamondBar・東京都・55）

興味のありそうなものを表示するリコメンド機能は便利なようで、広告主やサイト運営側の都合のいいものしか表示されない可能性があると感じています。サービスや物の購入に関してだけならまだしも、思想や人種、国家など人々の気持ちを操作することも可能な気がしてなりません。かつてマスコミが煽って戦争が激化したり、不都合な事実を報道しないなどのことが、ITプラットフォームでも行われる気がします。

新たな社会インフラ（真打ち・栃木県・54）

既に、社会インフラとしての確固たる地位を確立しているGAFAだが、痒い所に手が届き過ぎる等身大の情報が絶え間なく提供され、「監視されている」ような怖さを感じる時が増えた。普段、何気なく回答するアンケートも、ポイントの付与や商品が貰える特典と引き換えに、自ら情報提供をしているという事を忘れてはならないと、私は思う。規制は必要だと思うが、それ以上に見直しを重ね、より良い規制の整備に努める体制も、併せて重要ではないか。

皆さん、こんにちは。ＩＴ分野の調査・コンサルティング会社、ＭＭ総研所長の関口です。今回も早速、たくさんのご投稿をありがとうございます。今回のテーマは「ＧＡＦＡに対する規制、必要だと思いますか？」ですが、３日朝の段階では「規制が必要だと思う」という方が86％にも上りました。
 
規制が必要だという方の理由は以下のようになります。シンゴパパさんは「ネットでの行動を通じて、個人の思考や嗜好、位置情報、購買履歴や考え方を把握されていることは恐怖」と感じるからだそうです。blueberry53さんは「ＧＡＦＡが優位な地位を利用して不当に利益を得るほか、新規企業への圧力や参入障壁となるような行動をしないよう規制する必要がある」と答えられました。
 
DiamondBarさんは「興味のありそうなものを表示するリコメンド機能は便利なようで、広告主やサイト運営側の都合のいいものしか表示されない可能性がある」と指摘されています。確かに私たちの生活はインターネットやスマートフォンなしには成り立たなくなっていますが、その情報がプラットフォーマーによって特定方向に誘導されたりコントロールされたりしているとなれば、これは大きな問題ですね。
 
こうしたＧＡＦＡに対する問題は実は10年以上も前から指摘されてきました。例えば、グーグルの検索で個人の名前を入れるとレコメンド機能で過去の犯罪歴などが表示され、それを消してもらおうと訴えても、なかなか対応してもらえなかったという事例がありました。グーグルが米国の企業であるため、日本の裁判所に裁判管轄権がなかったことなども関係しました。
 
最近はアップルとグーグルがスマートフォン向けのアプリやコンテンツを配信するサイトをほぼ独占し、コンテンツ事業者に多額の手数料を求めたり、利用者も保存したデータを継続して利用するために利用料を毎月支払わねばならなくなったといった問題も指摘されています。
 
欧州連合（ＥＵ）が2022年に「デジタル市場法（ＤＭＡ）」を制定し、今年３月からその運用を開始したのも、そうしたＧＡＦＡをはじめとする大手ＩＴ企業のネット市場支配力をけん制しようというのが狙いです。日本もそれにならい、「スマホソフトウエア競争促進法案」を閣議決定した次第です。
 
そこで本日の皆さんへの質問ですが、「ＧＡＦＡに対する規制が必要か否か」にまずお答えいただいたうえで、ご自身や身の回りの方でそうしたＧＡＦＡのサービスが原因で不愉快な思いをしたり、不利益を被ったりした例があれば、共有いただけないでしょうか。お答えしにくい部分もあると思いますので、差し支えのない範囲でお願いします。「規制は不要だ」と思われる方は改めてその理由をお願いします。では本日もたくさんのご投稿をお待ちしています。


★関口議長の過去の円卓会議より
・タクシー配車アプリ、使っていますか？
・ChatGPT、使ったことありますか？
・GAFAの個人情報収集、気になりますか？

＜運営事務局より＞
投稿は、お一人お一人の視点や体験を言葉にしていただく、大変貴重なシェアリングです。
・自分を主語としたI statement で書いてください。掲載する投稿は、「私は」を主語に変更させていただく場合もありますのでご了承ください。
・引用がある場合は、必ず引用元を明記してください。
・議長からの各日の投げかけ（赤字部分）に答えた内容で投稿してください。

• 2024.06.03
• 関口 和一 （株）ＭＭ総研代表取締役所長、元日本経済新聞社論説委員