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会議番号:3770 開催期間 2025年03月07日- 04月25日
皆様、たくさんの投票、心強い投稿をいただき有難うございました。 あなたは、日本の「伝統的酒造り」がユネスコ無形文化遺産になったことを知っていましたか?に、現時点でYESの方が74%、Noの方が26%です。 アルコール摂取を勧めることが厳しい現代社会で、危機的状況の日本酒業界にとって、ユネスコの無形文化遺産という、「次世代に継承すべき文化遺産」という立場を得た事は「単なる嗜好品ではない、日本の文化」として、今後の広がりに期待ができます。 前回、本日の議論に向けて皆様にお聞きしたのは、こうして国際的に次世代に継承したい文化遺産として登録された「伝統的酒造り」を、「私たちはどのように次世代に繋げていけば良いでしょう?」でした。 様々な前向きなご提案、心から感謝申し上げます。 hiro2さんが「まず家族で日本酒を飲むこと」と書いてくださいましたが、私も心から同感です。家族で日本酒を飲みながら楽しい時間を共有する事が、日本人として次世代に日本酒を伝えていく最も身近な継承活動ではないかと思います。おしゃれな角打ちを利用されたり、お嬢さんが「十四代が美味しかった。」とは、素敵ですね~。 secchanさんのお宅では、煮魚や角煮をつくるとき、甘めのしょうゆとショウガ・山椒に日本酒を加えて、それが定番で好評との事。お料理に使われて、日本酒としても楽しまれて楽しい食卓が目に浮かびます。 加えてhiro2さんは「若い世代の酒造りをクラファンで応援する」という行為で実際に、酒造りも応援していただき心強い限りです。 東京で開催の若い世代の方々のクラファンイベントとしては「若手の夜明け」が頑張っています。今年も開催になりましたら、是非、応援お願いいたします。 出張先では必ず日本酒を購入して、ご家族で楽しまれている黒船さんは、お宅で、蕗味噌を手作りしてご主人とその日本酒を満喫されたとの事。ライフスタイルに日本酒を楽しまれる時間がしっかり確保されていらっしゃるのは素晴らしいですね。訪問先での酒蔵訪問や、現地の方々が長年楽しまれてきた首都圏に出てこない手ごろな価格のお酒は現地の食にピッタリ寄り添う、そこでしか体験出来ない味わいなのではないでしょうか? こうした、楽しみながら生活の一部になっていることが、まさに継承されていくことなのだと思われます。 広島にお住いのn.danさんは、アクションプランナーに書かれて東広島市西条の酒祭りに行こうとされています。私も何回か伺いましたが、まさに町を挙げての日本一の規模の酒祭りですので、広島の方には是非、体験していただきたいです。「伝統的酒造り」がユネスコ無形文化遺産登録になったうえで、全国に酒蔵はありますが、広島の西条の酒祭りが日本一ということは、世界に誇れますよね? blueberry53さんから「自治体や各種団体と連携して、良い水と良い酒米を守り育むプロジェクトとして支援を得やすくして酒造り自体を盛り上げ、また、その中で酒造りの伝統技術に関わる方の社会的地位や収入を高めるとともに、伝統技術の魅力に触れ、また、習得する場を増やしていくことも大切と思います。」というご提案をいただきました。 酒蔵さんは、中小企業がほとんどです。全国の酒蔵のお酒の売上、産業規模としても5,000億円という産業です。トヨタ自動車1社の2024年度の売上高が47兆円と比べるのはいかがなものかと思いますが、ユネスコの無形文化遺産登録となったからといってお酒の業界だけで大宣伝していくのにも限界があると思いますので、blueberry53さんの書いてくださったように「自治体や各種団体と連携して」というのは大切だと思います。 そして、継承していくには原材料の確保という事で、日本酒は水と米からできていますので「良い水と良い酒米」を守り育むプロジェクト! 今年の米の値上がりは蔵元さん方を直撃していまして、色々と大変なお話を聞いています。ファミリービジネスで、ほとんどの酒蔵当主は何代目かの皆さんなので、同じ銘柄をいきなり大きく値上げもでき難いようです。こんな時には、時世に合った価格にしていかないとですよね? また冬場の酒造りというつらい作業に携わる人たちの地位向上も大きな課題ですね。それも含めて、現代、そして未来に向けて持続可能な産業にしていかないとならないと感じております。 地球交響曲さんからの、「スイーツやスイーツ以外の食、調味料関連、美容関連とのコラボやノンアルコール系のものなどで未成年も一緒に楽しめるようにして」というご意見はまさに裾野を広げていくために必要で、それを可能にするキャパシティが日本酒にはありますね。 真打ちさんが投稿してくださった、栃木県 鹿沼市の、廃校の小学校を再利用した酒蔵は、前日光醸造場ですね! 地元の良質な水と自然を生かして見学や酒造り体験もできる観光資源としての活用、山間地に雇用を創出する事を目指している蔵との事。真打ちさんが関心を持ったと書いてくださっている、酒造りが困難となった栃木県大田原市の酒造会社から事業承継し事業のバトンを繋いだ仕組み。継承者は、蔵(継承した)にあった麹室の扉を、新しい麹室に用いる形でも敬意を表しているというのも素敵なストーリーですね。何世代にもわたって継承してきた酒造りの歴史は、それ自体が世界に誇れる価値だと思います。それを途絶えさせないために生まれたこの酒蔵は、関係者の「おもい」が、まさに味わいですね。こうした「おもい」を大切にしていきたいです。 DiamondBarさんが書いてくださった人材育成は、本当に大切な事だと思います。 東京都世田谷区にある東京農業大学の醸造学科は、多くの蔵元さんの子弟が卒業されています。私が知るだけでも、岩手県の南部美人、山形県の出羽桜、十四代、宮城県の伯楽星、など。蔵元さん方のお集まりに伺った際に、間違いなく「東京農大醸造学部グループ」が存在しています。また、各地域のある杜氏組合も人材育成に大きく貢献しています。 私は、元々はJALのCAをしていまして、年が知れますが1992年にソムリエの資格を取得して海外のワイン産地を訪問してまさにワイン三昧の毎日、自分の好きなワイナリーのある土地は、訪れたい憧れの訪問地となる事を身をもって知りました。その経験から、ワインに負けない醸造酒である日本酒の価値と可能性に気がついた時に、私がソムリエの資格取得のためにワインを学んだような環境を、海外で創らないとと考えました。 2003年11月に有志の蔵元4社(浦霞、満寿泉、天狗舞、いづみ橋)と世界最大のワイン教育機関Wine & Sprits Education Trust のロンドン本校で日本酒のセミナーをさせてもらって、日本酒のコース設立を働きかけました。◆世界最大のワイン教育機関 WSEThttps://www.wsetglobal.com/https://www.caplan.jp/wine/first/wset/index.html その後も、毎年、蔵元を募ってセミナーをしながら働きかけを続けて、とうとう2013年にSAKEのコースがスタート。WSETが展開する74ケ国中、日本も含めて26ケ国と3地域でSAKEの資格講座がおこなわれています。日本酒は世界のSAKEとなり、海外で日本酒の教育の環境も出来てきています。WSETのSAKE資格を受講してその資格を取得した人は、海外で2万人にもなろうとしています。 最近心配しているのは、こうしてきちんと海外で日本酒を学んだ人たちが来日した際に、日本人が日本酒を知らなかったり、無関心だったりという事が彼らをがっかりさせてしまうのではないか?という事です。 それで、最後の回に向けて、皆さんに考えていただきたいと思います。海外できちんと日本酒を学んで来日した外国人に、あなたはどう日本酒を語りますか? ぜひあなたの言葉で考えて、教えてください。 ★平出議長の過去の円卓会議より・酒蔵をめぐる各地の旅、したいですか?・世界最大級ワイン審査会に日本酒部門がある。ご存じですか?・日本酒は、外交のツールに出来ると思いますか?<運営事務局より>・3月28日(金)まで全4回、毎週金曜に議長コメントを更新します。それを受けた投稿を、水曜朝までを目処にお送りください。・投稿は、お一人お一人の視点や体験を言葉にしていただく、大変貴重なシェアリングです。自分を主語としたI statement で書いてください。掲載する投稿は、「私は」を主語に変更させていただく場合もありますのでご了承ください。・引用がある場合は、必ず引用元を明記してください。・議長からの各日の投げかけ(赤字部分)に答えた内容で投稿してください。
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