イー・ウーマン（ewoman）

情報開示（Jerryb・東京都・53）

議長のおっしゃるように、大規模な景気対策は避けられないと私も思います。新型コロナの今後の状況が誰にも読めない以上、唯一絶対に正しい政策というものはないので、選択肢と副作用をセットにして場に出して議論を透明化することが、後悔や不満を少なくすることにつながると思います。そのときは偏向のない報道を望みます。

「給付」だけが対策ではない（2kishir0・東京都・31）

不公平なく全国民にいきわたらせるという意味では、全国民に対して一定期間の社会保険料の免除や消費税をゼロにする（もしくは下げる）といった内容が議論の俎上にあまり載ってこないのが不思議です。給付金を出そうとすると財源が必要で、議長の仰るように次世代に先送りしているだけのように思います。

難しい問題ですが（いぬいるか・東京都・60）

非常に難題ですが、国家予算の歳出の内訳をにらみつつ考えました。コロナ経済対策を最優先とするならば、ここではまず防衛費や公共事業費を削減するしかないのでは。ふくれあがる社会保障費も何とかしたいですが、withコロナのタイミングでは難しいかと。歳入を増やすには、復興特別税のような税、超高額所得者に対する特別課税、相続税アップなどでしょうか。痛みをともなっても負担できる人が負担する、という仕組みがつくれると良いのですが。

痛みを説得、しかしその前に（unagi・東京都・59）

私が政策を進める立場にいたら、まずはやがて国民が負担することになる痛みを説明するしかないと思っています。その時に、国民を説得できるかどうかは、負担をぎりぎりまで減らしたという誠意を見せることだと思います。Go Toキャンペーンの委託費など、無駄遣いとしか思えません。しっかり審議を重ね、国民が納得する補正予算を組む。そのうえで負担を説明するということが正しい順番ではないでしょうか。

「希望」が持てるビジョンを（blueberry53・大阪府・63）

経済や社会が閉塞感に覆われるとストレスがたまり、将来に絶望をしますが、それを打ち破るのはやはり「希望」しかないと思います。このパンデミックを契機として何をどのように変える必要があるか、努力次第でどのような明るい未来が築けるかなどビジョンを示し、夢とチャレンジする意欲を与えることが大切だと思います。そして、チャレンジに対して支援し、得られた成果に対しては社会に還元する制度などをつくることで社会が受けた傷を修復していく取り組みが生まれることを願います。

　2kishir0さんの言われるように、たしかに「給付」だけが対策ではありません。とはいえ、消費税を軽減するというのは、そのための費用（あらゆる商店のレジの調整等）を考えると、あまり現実的とは思えません。社会保険料なども一定期間減額するというのは、事務が多岐にわたりそうです。政策のコストがあまり高くならないようにすることが必要かと思います。
 
　財源という意味では、いぬいるかさんが言われるように防衛費や公共事業費を削減するという案がよく出てきます。でも両方合わせても確か10兆円を超えるぐらいしかないでしょう。しかもそれらをゼロにすることはこれも現実的ではありません。例えば20万人以上いる自衛隊員の「雇用」をどうするのかという問題もあるし、公共事業費を削れば冬の除雪活動に影響します。
 
　やはり財源を捻出するとすれば、国民に広く薄く負担してもらうのがいちばんいいのでしょうね。金持ちに特別課税しても実のところ、何兆円もの税金が上がってくるわけではないでしょう。国民に負担してもらうのなら、unagiさんが言われるように「痛みを説得」することが必要だと思います。アメリカの政治学者がこう言ったことがあります。「政治とは説得である」
 
　まさにその通りだと思います（今のアメリカ大統領がいちばん苦手なのは「説得」であるように見えます）。国民にビジョンを示し、説得して、痛みを背負ってもらう。これこそ現在の政権に必要なことだと思います。長期政権の中で、どうもそのあたりの「心構え」に緩みが生じているように思えてなりません。原発事故のときの菅政権も心構えがないままに危機に突入しました。そして安部政権もやはり心構えのないままにパンデミックに突入したように見えます。危機に耐えうる政治家を選ぶのは至難の業ですが、国民の生命と財産を守るという基本線で決してぶれない政治家が出てくれることを祈るばかりです。1週間、お付き合いいただき、ありがとうございました。

• 2020.06.05
• 藤田正美 フリージャーナリスト、『ニューズウィーク日本版』元編集主幹