イー・ウーマン（ewoman）

みなさま、こんにちは。小児科医の田村大輔です。
 
今回のテーマは、「あなたは、風邪など体調不良が多い方ですか？」です。
風邪とは、さまざまな病原体（多くはウイルスですが）の上気道部位（鼻やのど）への感染によっておこる炎症です。のどの痛みや、咳、鼻水や頭痛など、1年を通して、何度か経験をされる方も多いのではと思います。熱は微熱程度なので、寝込むことは少なく、１週間程度で自然と回復するかと思います。ときにウイルス性腸炎などによる嘔吐や下痢も、お腹の風邪と診断される場合もあるかと思います。
 
原因となる病原体は、どこから来るのでしょうか？　稀に、自ら体内に存在する一部の細菌により体調不良を起こすことはありますが、これは免疫系の疾患や免疫抑制剤などの治療薬を服用されている方のみです。多くの方は、周囲からの病原体をうつされることで発症します。
 
新型コロナウイルスが発生してからの3年間は、マスク、手指消毒、外出と混雑を控えていたので、病原体の移動もほとんどなく、サーベイランスでも感染者の流行は確認されませんでした。その後、感染症法上5類に分類されるようになり、感染予防対策をはじめとする日常生活の環境が大きく変化したと思います。
マスクなどの対策が疎かになり、ヒトの移動が多くなると、それだけ、病原体も移動します。それは、感染のリスクが高くなるということであり、風邪をひきやすくなるといえます。
 
「あなたは、風邪など体調不良が多い方ですか？」
まずこの質問に、Yes かNoで投票してください。その上で、Yesの方にお聞きします。どんな症状を起こしやすいですか？　どのくらいの頻度で風邪をひきますか？　医療機関を受診しましたか？
Noの方は、新型コロナウイルスのパンデミックで影響はありませんでしたか？
 
そしてYesの方もNoの方も、ご自身で工夫している感染対策などあれば教えてください。また、今回のテーマは、「風邪など」としていますが、熱もないし、のども痛みはないけど、週明けの月曜日の朝、体調が悪い、朝起きられないなど、すっきりしない不定愁訴があれば合わせてご投稿ください。
 
それでは、1週間、よろしくお願いします。
 
 


★田村議長の過去の円卓会議より
・コロナと共存。もうインフルエンザと同じ対応で良い？（2022年7月実施）
・日本版CDC創設。期待しますか？（2022年6月実施）
・地域の感染症情報、気にしていますか？



＜運営事務局より＞
投稿は、お一人お一人の視点や体験を言葉にしていただく、大変貴重なシェアリングです。
・自分を主語としたI statement で書いてください。掲載する投稿は、「私は」を主語に編集させていただく場合もありますのでご了承ください。
・引用がある場合は、必ず引用元を明記してください。
・議長からの各日の投げかけ（赤字部分）に答えた内容で投稿してください。

• 2024.02.16
• 田村大輔 自治医科大学 小児科学 准教授、医薬品医療機器総合機構 新薬審査外部専門委員