イー・ウーマン（ewoman）

自分が元気になることリスト（ゆりえってぃ・奈良県・32）

私は佐々木かをりさんの時間管理講座基礎編で学んだ「元気になることリスト」と、誰かからもらって嬉しかった言葉を、スマホのメモに書いて持ち歩いています。その中でも、とある映画鑑賞が自分をメタ認知することに繋がったり、緑の多い公園の散歩では自然の季節による変化で「いまここ」を感じられ、穏やかな気持ちになります。

自分なりに（地球交響曲・大阪府・47）

生きづらさを受容して、変えられる場合は前向きに考える視点を持つと良いと思います。変えられない場合はそれを受け入れて、その時に出来る自分として楽しめる事とか夢中になれるものに現実逃避的なものでも入り込む。それに依存し過ぎない限りは、それなりに良い行いなのかなと思っています。あとは、対象も出来るだけ複数あると、どれかが駄目になった場合でも逃げ場を失う事がなくなるので良いかなとも思います。

甘えや我儘との違いとは？（walk714・北海道・49）

日本で生活すること、父や妹、親類と話をするたびに自分とは考え方が違う事、互いに譲らず理解もされない事に生きづらさを感じます。10年近く彼らと離れて海外で生活していた頃は、ストレスが原因で医師の診察を受ける事もなかったです。家族と物理的に距離を取る事で生きづらさから解放されるのです。しかしそれは、年老いた父と関わらない事であり我儘だと非難されます。問題から逃げる事は解決策と言えるのでしょうか。

今は対処できます（やぐかず・神奈川県・66）

「幸せのための12の行動習慣」（ソニア・リュボミアスキー）を参考に、生きづらさを感じる場面に遭遇しても、自らの行動によって自分をウェルビーイングにすることができているように思います。以前は他人と比較することが多く、劣等感に悩み、自分中心で生きづらさを感じていましたが、感謝する、親切にする、他人と比較しない、今を味わうなどを日々の行動指針とすることで人生が変わりました。昔の自分に教えてあげたい（笑）。

思い通りにならないのが人生（シンゴパパ・静岡県・57）

生きづらさを感じたことがない背景は、「そもそも人生は思い通りにならない」と思っているからなのかなと思います。日本に生まれ、食べることそのものに苦労したことはないですが、10代で家族の突然の死があったり、それなりに若いころから「生きること」や「生きる意味」などについて考えてきました。世の中は無常であり、他人は変えられない世の中に生きているわけですから、思い通りにいかなくて当たり前、という考えが根元にあるからかもしれません。

深読みしない（真打ち・栃木県・55）

私は、特に相手がある場合に感じる生きづらさには、相手や起きている物事を深読みしないよう心掛けている。そうする事で、自分の日常も侵されず、相手の事ばかりに心が支配される事もない。こうしていると、やがて状況が好転する事がほとんどだ。

複数コミュニティに属する（DiamondBar・東京都・55）

仕事のみ、家庭のみという一つの環境だと息詰まる気がします。趣味などリアルな環境でもネット環境でもいいので、非日常なコミュニティに属することで、違う自分を表現できるように思います。利害関係のない世界で一時的にでも過ごすことで気持ちが切り換えられるのではないでしょうか。私の場合、学生時代の友人に会うのも心が落ち着く時間です。

ストレスで身体を壊した（Hannah・東京都・64）

以前勤務していた外資系企業で、ストレスからメンタルをやられ、今も月一回カウンセリングを受けています。以前の私は人に弱みを吐き出すのは、弱い人間と勝手に思いこんでいました。しかし、そんな時今の主治医と会いました。病院も10箇所行き、半ば諦めていたのですが、初診の際、「今まで大変だったね」と言われた言葉に気持ちが軽くなり、ここは安全な所だと知りました。メンタル主治医は、合う合わないがあります。確かな目を向けて行く事が大切と知りました。

多くの投稿をいただきました。現在Yesが約70％という結果です。
「生きづらさ」について、今回は「心の安らかさが得られない」という概念にいたしました。一般には「生活苦から経済的に苦しさを感じる」ことも含まれるようです。経済的な苦しさは、二次的に心の安らかさを得られにくくなるものの直接的な要因ではないこと、経済状況は他者にも理解を得やすい反面、こころの状態は主観によるものが大きいこと、などをふまえて、1日目に円卓会議の方向性をお示ししました。
 
さて、多くの投稿をいただきました。“ゆりえってぃさん”から、自分が元気になることリスト、“地球交響曲”さんから、生きづらさを受容、前向きに考える視点、“やぐかず”さんから、幸せのための12の行動習慣の書籍の紹介、“DiamondBar”さんから、利害関係のないコミュニティで過ごすことで気持ちが切り換えられる、“Hannah”さんは、よい主治医との出会い、など。対処法としていずれも参考になるご意見ですね。
 
生きづらさの最大の要因は、「対人関係にとらわれすぎること」と言っても過言ではないでしょう。家庭、学校、職場で居場所がない、身近な人と相性が合わないが避けることができない、他者から押し付けられた受け身の人生である、など実生活でもいろいろイメージできると思います。ナイーブな人にとっては初めての人との出会いがストレスになりますし、予期せぬ人間関係のトラブルなど、自身では防ぎようのないことも少なくないですね。
 
このような対人関係の取り方にどう対処しているのか？“シンゴパパ”さんから「思い通りにならないのが人生」、“真打さん”から「深読みしない」という意見をいただきました。
本日は視点を変えて、「思い通りにならない理由」を「深読み」してみましょう。ウェルビーイングの基本概念に「個人の権利や自己実現が保証される」があります。しかしその場合、他者に、意ならずとも「思い通りにならない状況」を与えてしまうことはないでしょうか？“walk714”さんの投稿にある「家族間で互いに譲らず理解もされない事」、もそのケースと言えそうです。
 
まったく意識していなくても、時には「よかれと思ったこと」が、周囲の人に「生きづらさ」を感じさせていたことはないでしょうか？　ふりかえってみることも何らかの気づきや対処する方法になるかもしれません。
 
「他者に生きづらさを感じさせていないでしょうか？」についてご意見をお寄せください。
「生きづらさを感じた時、対処する方法ありますか？」にYes,　Noでお答えいただいき、本日の投稿をお願いいたします。
 

★古荘議長の過去の円卓会議より

・子どもの自殺増加、サインに気づくことはできますか？

・あなたは「自己肯定感」高いですか？

・行き過ぎた教育は虐待？と思うことはありますか

• 2024.09.16
• 古荘純一 青山学院大学教授、小児精神科医