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会議番号:3422 開催期間 2017年01月13日- 01月20日
みなさんから具体的な中長期計画案を投稿いただき、ありがとうございました! 多様な各自の視点から現状をとらえ、経営者として、専門家として、そして当事者としての豊かなアイデアのご提案に多くの発見をいただきました。少子化の改善を、単に「生まれる子どもの数を増やす」と定義してしまうと、個々の自己決定が尊重されない印象が強まります。高齢者も支えながらの財源確保必須の上では「子育てを希望する人が、働きながらでも実現できる社会」を構築することが、一番有効な少子化対策かもしれません。妊娠出産でも、養子縁組という形でも、新しいいのちを家庭に授かり育むことを願う人が、第1子さえ断念しなくてはならない社会・産業構造は、変わるべきでしょう。シカゴ大学の社会学部教授・山口一男先生は「米国では、女性の第1子出産動機は、勤務先の支援があること」と研究結果を報告しています。 morning1967さんが経営者として「企業の育児支援に助成金を」と「育児援助制度」を設けられたことは、大変すばらしい功績でしょう。保育園や学童保育の費用を会社で半額負担されました。300万社以上ある日本の企業が、同じように費用負担ができれば、山口教授の提言とおり、第1子出産動機は高まるでしょう。職場内保育施設をとcheetanさん。「これがあればもう1人出産育児できた」というリアルなご提案に、共感します。当事者の具体的な希望は、どんどん次世代向けに具現化されていくと少子化改善策となるはずです。女性活躍推進法が開始している今こそ、政府をはじめ、少子高齢の人口構造がシビアな地方自治体こそ、企業に助成金を検討していただくことは有益な対策でしょう。 banana5さんの「子育て世代を経営層、管理職に登用する」案も斬新で、生産性向上や長時間労働是正のために、結果が加速される討ち手となりそうです!「きっと経験もアイデアも多様に持っています。MBAなんかじゃ学べないスキルや時間感覚、コミュニケーションのアンテナも」に共感する方は多いのではないでしょうか。 長時間労働可能な人材だけが、管理職や経営層となる構造では、有能な人材が家族と過ごす時間を持てない構造になりがちです。ワークライフバランス政策が、2001年に英国で開始された所以です。地球上では1日に24万人の新生児が生まれていて、先進国も開発途上国も、働く親が中心層です。世界一育児休業制度が整っている日本ですから、育児当事者が経営に参画してイノベーションが進む業態の企業は少なくないでしょう。 「妊娠期から切れ目ない支援と教育」メタボさんも再現性高い好事例を報告くださいました。「保育園型ネウボラ」を提唱・試行され、次世代に知る機会の増加を提案くださいました。「義務教育中に子育て実習」をlaliaさんのご意見も具体的な開始をまつばかりですよね。平成15年開始の次世代育成支援対策でも提言され、先日ヒアリングに行った文科省でも、ライフデザイン教育の文脈で検討されているようでした。 現在、平均初産30歳は世界一高齢初産となった日本ですが、いずれ親となることを希望する人は、仕事人生の約40年間の中で、20年間の育児開始期をどの時期にシフトするかを、ライフデザインできる機会提供は、早いほうが得策です。 「東京だったら2人目は考えませんでした」「女性だけの問題にしない」というPiupiuさんも、フランスの家族政策の具体例を教えてくださいました。「もっと自由な社会を」みろろんさんも、英国の精神風土を情報提供くださいました。「女性だけでは子どもが生めないですし、もっと男性(社会)の問題として扱ってほしい。イギリスでは主夫が多い」多くの日本の男女差の溝を埋める為の事例としてシェアしたいですね。 中尾ITCさんは北欧の事例も紹介くださいました。少子高齢社会では、生活そのものがシンプルで非常にIT化が進んでおり、逆に人がとても大切に扱われているのですね。希望が湧くご紹介をありがとうございました。 kkoさんの「余裕のある40代男性と適齢期で子どもが欲しい20代女性を引き合わせる場」には、効果がありそうです! 私事ですが、私の長女も25歳で40歳のパートナーと結婚し、すぐに子どもが生まれ、二人で共働きを楽しんでいます。人口政策がシビアな少子高齢化自治体が取り組みを増加すると良いですね。「まずはデフレの脱却と雇用環境の改善が必須」StraySheepさんは若年層の雇用の安定という土台となる政策提言をしてくださいました。「仕事・家庭」のバランスのために多方面からの少子化対策のダイバーシティ戦略が提案される議論となりました。 「職場も地域も喜んで新しい命を迎える社会に」とのミッションで私が設立した非営利財団のベビー&バースフレンドリー財団では、現在「ベビー&バースフレンドリーアワード」のエントリーを募集しています。企業、まち、ボス、パーソン部門を設け、小さくても未来を変えお取り組みを、募集し、顕彰イベントを実施します。審査委員には5年後に働きはじめる女子高校生企業リサーチャーたちも合流しています。ぜひ、良い取り組みをご応募下さい。プラットホームとして次世代にシェアしてまいります。 次回はいよいよ最終日となりますが、皆さまへの質問です。現在、妊娠判明した約70%の女性は正規雇用です。一方、20代妊婦の40%は就労経験がないという報告もあり、日本の24歳以下の出産数は全体の10%で、約10万人生まれています。虐待で子ども死亡になる場合、29%が10代の親です。この世代(20代)が育児と仕事を両立するための方策も必要ではないでしょうか。次世代の貧困や格差の連鎖を減らしながら、少子化対策を進めるためのご提案をお寄せください。★大葉議長の過去の円卓会議より・働く女性と出産タイミング。考えたこと、ありますか?・「流産」の心配や経験、職場で話したことありますか?・10代の出産、毎週250名。知っていましたか?★過去の円卓会議、関連テーマもあわせてご覧ください!・フィンランド流の子育て、ご存知ですか?・働くカップル。子どもは2人以上がいい?・「父親が子育てしながら働きやすい社会」。実現への良い知恵ありますか?
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