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会議番号:3383 開催期間 2016年03月11日- 03月18日
差し止めを支持する、という比率がずいぶん高いですね。いただいたコメントから、その理由をみると、福島原発事故がもたらした原発への不信感が消えていないのに、「しれっと再稼働」(長崎・銀木犀さん)という感覚があげられると思います。訴訟の地元からも「そもそもこの状況で再稼働したことにとても不満と不安を感じていました」(滋賀・らふぃきさん)という意見が出ています。 事故の全容が明らかになったとはいえない現状もあります。炉心溶解(メルトダウン)の判断基準の存在に5年間、気づかなかったという発表が最近、東京電力からありました。それを受けてのことだと思いますが、「ほとぼりがさめてから小出しにする体質に憤り」(愛知・zunさん)という意見もあります。設計段階では安全だと見込んだものがそうでないことが明らかになった以上、「古いものは早く廃炉にしたほうが安全」(福岡・Kitさん)という声もあります。 大津地裁の決定も、事故の原因究明は道半ばなのに、再発防止の対策を講じたという関西電力の立証は不十分だし、それを認めた原子力規制委員会の姿勢には「非常に不安を覚える」としています。裁判長にとっては、国策に反する決定ですから、ずいぶんと覚悟と勇気のある判断だったと思いますが、差し止めは、多くの国民の感覚を代弁したものということだと思います。 再稼働の是非を気持ちで判断することはできませんが、その背景には、放射性廃棄物の最終処分場が決まっていない、という根本問題の解決を残したままの「見切り発車」(海外・みろろんさん)はおかしい、という考えがあると思います。捨て場のないゴミを出し続ける仕組みは「システムとして破綻している」(静岡・シンゴパパさん)と、「工学に携わる立場」からの発言も出ています。 さらに、原発は「事故が起きればもはや人の手には負えない」(神奈川・ナナマクヘンリーさん)技術だという意見もあります。だから、再稼働で、「未来に対して負の財産は残してはいけない」(東京・はなちよさん)ということになります。福島原発から60キロ離れたところでも、いまだに除染作業が続けられ、近くの仮設住宅には、故郷に戻れないひとたちがたくさんいるという状況を現認している人からは、「再稼働は賛成できません」(福島・すーにーさん)という声があがっています。 差し止めの正論はわかる。「けど、しんどいねん」(兵庫県・Nyaonさん)という意見もあります。原発依存度が高い関電管内に居住しているため、原発の停止による電気料金の値上がりがきついなかで、節電には限りがあり「疲れた」と言うのです。今回の差し止め決定で、関電は早速、電気料金の値下げの見送りを発表しました。 原発の停止は、電気料金の値上げや電力の供給不足といった経済問題を引き起こすとともに、原発立地地域の人々の雇用や生活に悪影響を与えます。こうした経済問題や立地地域の雇用・生活問題に対して原発の安全性を比べたときに、今回の地裁判断は「安全性への懸念がそれを上回った」(東京・Jerrybさん)という見方に私も同意します。 ということで、原発停止に伴う経済問題、そして立地地域の雇用・生活問題をどうしたらよいのか、考えてみたいと思います。 今回の原発差し止めを支持する(YES)、支持しない(NO)、どちらの方も、ご意見をお待ちします。★高成田議長の過去の円卓会議より・東日本大震災から4年。風化したのでしょうか?・東北の復興支援、続けていますか?・原発の汚染水問題、理解していますか?
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